チェコ

『プラハ後編』旧市街と天文時計、ミュシャ美術館

プラハの旧市街広場

今回は過去のヨーロッパ鉄道旅行の6都市目『プラハ』の後編です。

僕がヨーロッパを周遊した中で最も気に入った街のひとつであるチェコのプラハ。美しい旧市街と、天文時計やミュシャ博物館などの見どころを紹介していきます!

まだ前編を読んでいない人はこちらからどうぞ↓
>>6都市目プラハ前編。『カレル橋』と『プラハ城』

たくさんの人で賑わう旧市街広場

プラハの中でも歴史的な地区である旧市街はカレル橋の東側に広がっています。旧市街の中心となるのが「旧市街広場」

ゴシック様式のティーン教会やバロック様式の聖ミクラーシュ教会をはじめとした美しい建物が並ぶ広場です。

広場の中央にはチェコの宗教思想家であるヤン・フスの像があり、広場の脇には旧市庁舎があります。

この旧市庁舎には後ほど紹介する有名な天文時計もあります。

 

こちらは「聖ミクラーシュ教会」。18世紀前半に建てられた教会で、旧市街広場に像があるヤン・フスの流れを汲むチェコ・スロバキア・フス派教会の総本山となっています。高さは約50mあり、旧市街広場の中でも一際高い建物です。

聖ミクラーシュ教会の前にはたくさんの馬車が待機していました。旧市街の美しい街並みを馬車の上から眺めるというのも良いですね。

 

旧市街広場の東側にあるのが、「ティーン教会」。広場沿いの建物の裏から広場を見下ろすように建つ高さ80mの大きな建物です。

14世紀に建てられたゴシック様式の教会ですが、内装はバロック様式で作られています。

反カトリック系のフス派の拠点であったことから、カトリック教会に干渉されることに抵抗したフス派の人々が教会の前に建物を建てて教会の前を塞いだことから今のような不自然な立地になったそうです。

一見どこから入れるのか迷いますが、正面にある建物の間の狭い隙間から入口へと入ることができます。

ティーン教会は夜には明るくライトアップされていて、より一層存在感が増していました。

 

旧市街最大の見どころ『天文時計』

旧市街広場で最も印象的だったのは、ティーン教会と向かい合うように建つ旧市庁舎とそこにある「天文時計」でした。

天文時計は1410年に作られ、今なお動き続けています。幾度かにわたって修復と装飾の追加が行われましたが、天文時計は現在もプラハの街のシンボルとして多くの観光客を魅了しています。

 

天文時計は、太陽や月などの天体の動きを示す文字盤と、月々を表す暦盤から成ります。どちらも非常に美しいデザインですね。

上部には「使徒の行進」と呼ばれるからくり仕掛けがあります。

毎時0分になると文字盤の両脇や窓の後ろから現れる十二使徒などのからくり人形たちが動き出すので、ぜひ時間に合わせて訪れてみてください。

 

世界で唯一の『ミュシャ美術館』

僕がプラハで絶対に行きたかった場所のひとつが『ミュシャ美術館』です。

アール・ヌーヴォーを代表するチェコ出身の画家世界で唯一のアルフォンス・ミュシャの美術館です

アール・ヌーヴォーとは19世紀末のフランスで流行した芸術様式です。ミュシャは主にポスターなどをデザインして人気となった、いわゆるグラフィックデザイナーです。

四季や植物を女性を用いて表現するそのスタイルは、現在でも多くの人に支持されています。

 

日本でも時々、展覧会などがあると足を運んでおり、画集も持っているくらい好きなので、プラハに行ったら必ずミュシャ美術館に行こうと思っていました。

館内は写真撮影が禁止されていたので、残念ながらお見せすることができませんが、そこはまさにミュシャの作品一色のミュシャ好きにはたまらない空間でした。

有名作品から初めて見る作品までたくさんのミュシャ作品を見られて感動しました。

 

美術館の売店では、ミュシャの作品をデザインしたグッズがたくさんあってどれを買おうか迷ってしまいます。

結局、ミュシャの代表作である「四季」をデザインしたブックマークや、ポスターを買って帰りました。(ポスターは曲がらないように筒に入れて郵便で先に日本へ送りました)

ミュシャやアール・ヌーヴォーが好きな方はもちろん、そうでない方にも是非オススメしたい美術館です!

 

音楽の街プラハを楽しもう!

プラハはヨーロッパを代表するオーケストラ「チェコ・フィルハーモニー管弦楽団」の本拠地であり、音楽が盛んな街です。

街中では有名なコンサートホールやチェコ出身の音楽家にまつわる場所もたくさん見ることができます。

 

「プラハ市民会館」はプラハの作曲家スメタナの名を冠した有名なコンサートホール「スメタナホール」を有する建物です。

その外観も非常に美しく、外壁の装飾や正面に描かれた絵はプラハの街でも一際目を引く存在です。

市民会館の中にある「市長の間」はアルフォンス・ミュシャが装飾を手がけたことでも有名で、天井にはスラブ民族の団結をテーマにした絵が描かれています。

映画やドラマのロケ地としてお馴染みでもあり、ドラマ「のだめカンタービレ」でも千秋が出場した指揮者コンクールの決勝の舞台として登場しました。

また、映画版ではのだめがシュトレーゼマンの指揮でピアノコンチェルトを弾いた舞台でもあります。

プラハにはのだめカンタービレのロケ地となった場所が他にもたくさんあるので、のだめカンタービレ好きの方には特にオススメです!

 

ヴルタヴァ川沿いにある「プラハ国民劇場」は1881年にオープンした劇場で、オペラやバレエ、演劇の舞台として使用されています。

国民劇場は、当時ドイツ語による上演が多かったプラハで、チェコ語の上演を行う劇場を求める市民の寄付によって完成しました。

現在でもチェコ市民に愛される重要な劇場となっています。

 

音楽の盛んなプラハでは、街中でも時折、楽器を演奏している人たちに出会います。こちらはバイオリンやチェロの四重奏。

ストリートミュージシャンでもレベルが高いので、気軽に良い音楽が楽しめます。こういった風景はヨーロッパらしくて好きです。

 

プラハの人は愛想が良くて英語も上手

2回に分けてお送りしたプラハの旅行記ですが、最後にプラハの「人」の印象について書きたいと思います。

色々な国を旅行していると、同じヨーロッパでも国民性なのか何なのか、国ごとに少しずつ性格の違いみたいなものがあるのが分かってきます。

ヨーロッパでバックパッカーをしていた間に訪れた国の中で、最も人の印象が良かったのがチェコでした

レストランやお店の人の愛想が良かったり、街を歩いても「日本人?僕、日本に行ったことあるよ」と声をかけられたり、旅行者であっても歓迎されている気持ちになりました。

そしてもうひとつチェコの良かったところは、みんな英語がめちゃくちゃ上手い!しかも英語を話せる人の割合が高い!

ホテルなど観光客が多い場所はもちろん、駅の窓口の人や郵便局のおばさんまで本当にみんな英語がペラペラ。これは本当に助かります。

ドイツやフランスのように母国語を話せる人が多い国の人は、英語を話す必要性が少ない為、あまり英語が得意でない人も多い(もちろんそうでない人も大勢いますが)と言いますが、確かにそうなのかもしれませんね。

チェコはチェコ語が話せなくても簡単な英語で乗り切れるので、日本からの旅行者にも旅行しやすい国だと思います!

 

次回はチェコの第3回。世界で一番美しい街とも言われる「チェスキー・クルムロフ」をご紹介します!