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『ケルン』のケルン大聖堂とチョコレート博物館

ケルン大聖堂とホーエンツォレルン橋
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今回は、ヨーロッパ周遊の3ヶ国目に入り、ドイツの『ケルン』を訪れます。ケルンと言えば世界で最も有名な大聖堂のひとつであろう「ケルン大聖堂」がある街です。

他にもイギリス留学中にドイツ人の友人から教えてもらった「チョコレートミュージアム」にも行ってきました!

ケルン大聖堂の圧倒的な存在感

ケルンまでは前回訪れたオランダのアムステルダムからICEという特急列車で3時間弱の道のりでした。

ケルン中央駅を出るとそこにはもう、巨大なケルン大聖堂の後ろ姿があります。ケルン大聖堂は駅の真横にあるので、とても目立ちます。

これほど街のターミナル駅のすぐ側に大聖堂があるのは、これまでケルン以外に見たことがありません。

 

ケルン大聖堂の前の広場にやってきました。大聖堂が大きすぎて全体がカメラに写りきらないほど。写真の右側に見える塔は高さ157mもあるそうです。

ロンドンのウェストミンスター寺院で69m、パリのノートルダム大聖堂も同じく69mであることを考えると、なんと倍以上!

ゴシック建築の最高峰とも言えるケルン大聖堂は、最初の大聖堂が4世紀に作られた後、8世紀に立て直されますが、13世紀に焼失。

その後再建されますが、工事の中断などもあり、完成したのは19世紀に入ってからでした。

第二次世界大戦の際にも空襲を受けますが、なんとかその姿を止めて修復され、現在までその姿を残しています。1996年にはユネスコの世界遺産にも登録されました。

 

ケルン大聖堂の特徴は何と言ってもその圧倒的な存在感。

大きさもありますが、迫り来るようなゴシック様式のデザインや装飾、重厚感のある色は、見る者に恐怖の念すら感じさせるほどです。

このような感覚は他の大聖堂では味わったことがありません。

 

ケルン大聖堂の内部

ケルン大聖堂の内部は、派手さはありませんが、外観と同じく圧倒されるような大きさと重厚感で、静かな空間には神聖な雰囲気が流れます。

壁や柱の彫刻や、聖堂内部に設置された祭壇の数々、所々に飾られた絵画など、たくさんの見所があります。

天井が非常に高く、薄暗い聖堂内部にステンドグラスを通して太陽の光が降り注いでいました。

 

ステンドグラスの一部はモザイク柄のステンドグラスになっていて綺麗でした。

モダンなデザインだな…と思っていたら、このステンドグラスは第二次世界大戦で破壊されたものの代わりに、2007年に現代絵画のアーティストであるゲルハルト・リヒター氏が手掛けたものだそうです。

もちろんよく見るような絵柄のステンドグラスもたくさんあります。これだけ大きな聖堂内部ということもあり、ステンドグラスも背の高いものが多いのが印象的でした。

 

対岸からの眺めが感動的

超巨大で近くからだと全貌が分からないほどのケルン大聖堂。そんなケルン大聖堂を眺めるのにオススメの場所があります。それは、街を流れるライン川を挟んだ対岸です。

電車でケルン中央駅のひとつ隣にあるケルン・メッセ/ドイツ駅で降りるか、ケルン大聖堂の近くに架かる「ホーエンツォレルン橋」を渡って、ライン川沿いにある歩道へ向かいます。

 

ここからは、ケルン大聖堂の全景がはっきり見え、周囲の街や空、ライン川と一緒に大聖堂の姿を写真に納めることもできます。日没の時間まで川の堤防に座ってしばらく、その様子を眺めていました。

夕方になるとケルン大聖堂がある西側に太陽が沈み、角度によっては太陽がケルン大聖堂の2つの塔のちょうど真ん中に沈む瞬間を見ることができました。

 

日が沈んだ後は、ライトアップされたケルン大聖堂を見ることができます。先ほどまで夕日でオレンジ色をしていた空が、日が沈んでしばらくすると紫色がかった色に変わりました。

いわゆるマジックアワーと呼ばれる時間帯ですね。日没後数十分ほどしか見ることができない特別な風景です。

 

そしてさらに数十分経つと、そらは真っ暗になりました。闇夜に浮かびあがるケルン大聖堂の姿は幻想的です。

ケルン大聖堂の近くに架かるホーエンツォレルン橋の明かりと共に見る姿がとても美しいので、このホーエンツォレルン橋の近くが一番オススメの場所です!

 

甘い香りが漂うチョコレート博物館

イギリスに留学していた時に仲良くしていた友人のひとりにドイツ人の子がいました。

しかもデュッセルドルフというケルンから30分ほどの場所にある街の出身だったので、ケルン大聖堂以外のケルンの見所を聞いてみました。

こうして彼女に教えてもらったのが「チョコレート博物館」でした。

 

チョコレート博物館は、スイスの超人気チョコレートメーカー「リンツ」が運営する博物館です。

チョコレートにまつわる歴史や、生産から流通までの流れ、チョコレートの生産工程を見学できる他、リンツのチョコレートを実際に食べたりできる博物館です。

 

チケットを購入して、まずは写真や絵でチョコレートの歴史や生産の過程などを学べるコーナーへ。チョコレートの原料となるカカオ農園のことも学べます。

意外とカカオって大きいんですね。チョコレートがカカオの実から出来ていることは知っていても、実はカカオ自体はあまり見たこともない人も多いのでは?

説明はドイツ語と英語で併記されていたので、ドイツ語が分からない僕でも理解することができました。

どちらも自信がない、という方も安心してください。写真と絵だけでも十分楽しめます。

 

続いてはチョコレートを作る機械の見学です。実際に動いている機械を間近で見られるので、工場見学好きの僕は興味津々でした。

ここでは出来立てのチョコレート試食することができます。まだ暖かいチョコレートをウエハースにかけていただけるのですが、甘いチョコレートとサクサクのウエハースは相性抜群です。

 

続いては、昔のチョコレートを売っていた売店を再現したスペースや、チョコレートの広告など、チョコレートの歴史を感じられる展示が続きます。

 

そして、エントランス近くにあるカフェでは、チョコレートやチョコレートを使ったケーキなどをいただくことができます。

チョコレートを使っていないケーキもありましたが、せっかくチョコレート博物館に来たのなら、食べるでしょう!

とっても甘い香りに包まれた楽しい空間のチョコレート博物館でした。

チョコレート博物館はケルン中央駅から1キロちょっとのところにあり、歩いても20分弱で行くことができます。

歩くのが面倒な場合は駅の前から出ているバスに乗って「ケルン・チョコレートミュージアム (Köln Schokoladenmuseum)」で降りると、目の前に博物館があります。

 

ケルンでちょっと困ったこと

ケルンで前述のチョコレート博物館へ行く為にバスに乗ろうとした時にちょっと困ったことがありました。

ケルンでバスに乗る際は、バスの中にある券売機でチケットを購入する必要があります。チョコレート博物館へ行くバスが出るバス停はなんとか見つけることができ、そこへやってきたバスへ乗ろうとしました。

念のためバスの運転手さんに英語で「チョコレート博物館へ行く?」と聞くと、うんうんと頷いてくれたので安心して乗車。

バスの中にあった券売機でチケットを買おうとしたのですが、券売機が反応しない…。再び英語で運転手さんに「動かないんだけど、どうやって使うの?」と聞いても返ってくるのはドイツ語のみ。

困った僕は、周りの人に聞こえるように「誰か英語話せる人いませんか?

運転手さんの言っていることが分からないんですが…」と呼びかけでみますが、英語が話せないのか助ける気がないのか分かりませんが、皆さん反応なし。

イギリスだったらこういう時、黙っていても誰かが「何か困ってるの?」と声を掛けてくれたのになぁ。

どうしようかとうろたえていると、ようやく一人の女性が英語で「機械が壊れてるみたいだから、チケット買わずに乗っていいよ、って言ってるよ」と教えてくれたので、何とか乗り切ることができました。

ヨーロッパ周遊で色々な国を回りましたが、ドイツやオーストリアなどドイツ語圏の国では、英語が通じる割合が少なかった印象です。

反対にチェコやハンガリーなど東欧の国はほとんどの人が英語を話せました。自国の言語がメジャーなほど、第二言語を習得する必要性を感じないのかもしれませんね。

ドイツ語圏へ旅行する際は、英語がある程度話せる方でも、多少のドイツ語を覚えて行くと良いかもしれません。

と言っても一朝一夕で出来るものではありませんが…。それでも簡単なフレーズを覚えているだけでもずいぶん違いますからね。

 

次回はドイツの首都「ベルリン」を訪れます!