今回はドイツ南部にある『ノイシュヴァンシュタイン城』への行き方をご紹介します。
おとぎ話に出てきそうなその美しい姿で有名なノイシュヴァンシュタイン城を一度は見てみたいという人も多いはず。
この記事ではミュンヘンから電車とバスを乗り継ぐ方法、ツアーバスを利用する方法、車 (レンタカー) を利用する方法の3つをご紹介します。
ノイシュヴァンシュタイン城とは
『ノイシュヴァンシュタイン城』はドイツ南部にあるお城で、おとぎ話に出てきそうなその美しい姿で有名です。
その姿はアメリカのカリフォルニアにあるディズニーランドの「眠れる森の美女のお城」のモデルになったと言われています。
古い街やお城が続く「ロマンティック街道」の終着点として観光客にも非常に人気のスポットです。
ノイシュヴァンシュタイン城は19世紀にバイエルン王ルートヴィヒ2世によって建てられました。軍事拠点ではなく王の居城として作られたため、優雅さが重視されています。
ルートヴィヒ2世はこの城へのこだわりが強かったらしく、洞窟のような部屋など他のお城では見られないような珍しい特徴もあります。
ノイシュヴァンシュタイン城の場所
ノイシュヴァンシュタイン城はドイツ南部の都市ミュンヘンから約100km、車で2時間弱の場所にあります。
オーストリアとの国境までわずか数kmというドイツの最南部に位置し、ロマンティック街道の終着点でもあります。
ノイシュヴァンシュタイン城から5kmほどの距離には「フュッセン」という人口15,000人ほどの街があります。
日本からミュンヘンへ
ノイシュヴァンシュタイン城への起点となるのはドイツ南部の街「ミュンヘン」です。
日本からミュンヘンへ直行便を運航しているのは、ルフトハンザドイツ航空、ANA、JALの3社です。
日本からドイツへはフランクフルト便の方が多いので、フランクフルトでドイツ国内線に乗り継ぐという方法もあります。
ヨーロッパの他の国を経由するルートだと、オススメはヘルシンキを経由するフィンランド航空。
北極圏を飛ぶルートで飛行時間も短いのと、ヘルシンキのバンター空港が乗り継ぎに便利なのがポイントです。
ミュンヘン行きの航空券予約は、エイチ・アイ・エスが運営する格安航空券予約サイト「Surprice (サプライス)」のホームページがおすすめです!
参考記事:国際線の航空券は何日前が一番安い?1年間の調査結果がこちら!
ミュンヘンからノイシュヴァンシュタイン城への行き方
①電車&バス
ミュンヘンからノイシュヴァンシュタイン城へは自分で電車とバスを乗り継いで行くことができます。ここからはその方法をご紹介します。
ミュンヘンからの所要時間は約3時間なので、日帰りで行くことも十分可能です。
まずは電車でフュッセンへ
ノイシュヴァンシュタイン城の最寄駅であるフュッセン駅までは、ミュンヘン中央駅から「BRB」というバイエルン州の鉄道に乗って行くことができます。
ミュンヘン中央駅からフュッセン駅までは乗り換えなしで約2時間です (アウグスブルグで乗り換えの場合は約3時間)。
車内は快適で、のどかな風景を眺めているとあっという間にフュッセン駅に到着しました。
フュッセンでバスに乗り換え
フュッセン駅からノイシュヴァンシュタイン城の麓の街「ホーエンシュヴァンガウ」まではバスが出ています。
バス停は駅を出てすぐのところにあり場所は分かりやすいですし、電車を降りてからは他の観光客の後を追っていけば迷うことはないでしょう。
73番、78番または9606番のバスで「ホーエンシュヴァンガウ・ノイシュヴァンシュタイン城」のバス停まで約30分で到着します。
ここまで来ると、山の上に建つノイシュヴァンシュタイン城の姿が確認できます!
近くにチケットセンターがありますので、チケットを事前に購入していない方はここでチケットを購入して下さい。事前に予約した場合の引き取りも同様です。
※チケットの購入については記事の後半をご覧ください。
お城までは徒歩か馬車かバスで
バス停のある麓からノイシュヴァンシュタイン城へは徒歩で坂道を登るか、バスまたは馬車に乗って向かいます。
徒歩の場合、上りは約30分。下りは20分程度でした。少し坂がきついところもありますが、緑が綺麗な山道を歩いて行くので気持ちよく歩けます。
バス・馬車の場合の料金と所要時間は下記をご参照ください。
料金 | 時間 | |
徒歩 | 無料 | 登り:約30分 下り:約20分 |
バス | 登り:3ユーロ 下り:2ユーロ 往復:3.5ユーロ |
約15分 |
馬車 | 登り:8ユーロ 下り:4ユーロ |
約20分 |
②ツアーバス
自分で電車やバスを乗り継いでノイシュヴァンシュタイン城へ行く自信がない方は、ミュンヘン発のオプショナルツアーを利用するのがおすすめです!
ミュンヘン市内のホテルや集合場所からノイシュヴァンシュタイン城まで直接バスで連れて行ってくれます。
また、ノイシュヴァンシュタイン城への入場料も含まれており、チケット売り場に並ぶ必要もありません (各ツアーの詳細を確認ください)。
日本語ガイドが対応してくれるツアーや、ノイシュヴァンシュタイン城だけでなく、ヴィース教会やリンダーホフ城といった近隣のスポットも訪れるツアーなどもあります。
ノイシュヴァンシュタイン城のオプショナルツアーは、僕も海外旅行の際によく利用している「VELTRA」のホームページで検索できます。
>>ミュンヘン発のノイシュヴァンシュタイン城ツアー(VELTRA)
③車 (レンタカー)
自分で車を運転してノイシュヴァンシュタイン城まで行きたい人は、ミュンヘンでレンタカーを借りると良いでしょう。
ミュンヘンからはA95を南下し、B23→B17でさらに南下する道順、またはA95からB2に入り、B17を南下する道順が最も早く、いずれも渋滞がなければ2時間弱で着きます。
ドイツのレンタカーは、「楽天トラベル (海外レンタカー)」のホームページで検索・予約できます。レンタカーを借りる場合は、国際免許証を取得しておくのをお忘れなく。
ノイシュヴァンシュタイン城の駐車場
ノイシュヴァンシュタイン城の駐車場はチケット売り場がある麓にあります。上の地図の青い四角の「P1」〜「P4」の場所が駐車場です。
麓からノイシュヴァンシュタイン城までは、「電車&バス」の章で説明した通り徒歩、バスまたは馬車で行くことになります。
バスに乗る場合は近くにバス停があるP4が便利です (行きは先にチケット売り場でチケットを買うのをお忘れなく)。
バイクを停められるのはP2とP3のみ。キャンピングカーを停められるのはP2となっています。
料金は一般車が10ユーロ〜、バイクは3ユーロ、キャンピングカーは13ユーロです。
ノイシュヴァンシュタイン城のチケット購入方法
ノイシュヴァンシュタイン城の場内を見学するには、見学ツアーに参加することが必須です。
チケットはノイシュヴァンシュタイン城は麓のチケットセンターでも購入することができます。
繁忙期はチケット売り場はとても混雑するので、インターネットで事前に購入しておくことをオススメします!
特に観光客の多いシーズンには、その日のツアーにチケットが売り切れてしまうこともあるので、そうなるとせっかく来たのに城内に入れないという事態も起こりかねません。
チケットは<ノイシュヴァンシュタイン城のホームページ (英語)>で購入できます。チケットの種類が多いので、下記を参考にしてください。
チケットの種類 | 入場可能施設 | 料金 |
①Neuschwanstein Castle ノイシュヴァンシュタイン城 |
ノイシュヴァンシュタイン城 | 15ユーロ |
②Hohenschwangau Castle ホーエンシュヴァンガウ城 |
ホーエンシュヴァンガウ城 | 21ユーロ |
③Museum of the Bavarian Kings バイエルン王博物館 |
バイエルン王博物館 | 14ユーロ |
④Kings Ticket キングス・チケット |
ノイシュヴァンシュタイン城 +ホーエンシュヴァンガウ城 |
32ユーロ |
⑤Prince Ticket プリンス・チケット |
ノイシュヴァンシュタイン城 +バイエルン王博物館 |
24ユーロ |
⑥Wittelsbach Ticket ヴィッテルスバッハ・チケット |
ホーエンシュヴァンガウ城 +バイエルン王博物館 |
28.5ユーロ |
⑦Swan Ticket スワン・チケット |
ノイシュヴァンシュタイン城 +ホーエンシュヴァンガウ城 +バイエルン王博物館 |
41ユーロ |
※インターネット予約の場合、別途2.5ユーロ×入場施設数が必要
チケットを購入するとメールで確認書が送られてくるので、それを持ってチケットセンターでチケットの引き換えを行ってください。
入場時間とチケットの受け取り期限(入場時間の〇〇分前)が記載されているので、必ず期限の時間までに指定の場所へ行く必要があります。
先ほど紹介した「VELTRA」のオプショナルツアーなら、入場料込みのツアーも多いので、自分でチケットを予約したりする手間も不要です。
ノイシュヴァンシュタイン城の営業時間など
ノイシュヴァンシュタイン城 (Schloss Neuschwanstein) | ||
営業時間 | 4月1日〜10月15日 | 9時〜18時 |
10月16日〜3月31日 | 10時〜16時 | |
休館日 | 1月1日、12月24日〜25日、12月31日 | |
HP (英語) | https://www.neuschwanstein.de/englisch/tourist/index.htm |
※チケットの販売は開館の1時間前〜閉館の1時間前 (夏季は2時間前) まで
マリエン橋からの眺めをお忘れなく
ノイシュヴァンシュタイン城は、「マリエン橋」という橋の上からの眺めが人気です。
ノイシュヴァンシュタイン城の近くまで来ると全体像が見えないですし、麓からでは小さくしか見えません。
山を登っていくだと木の枝に隠れてしまったり、見上げるような角度になってしまいます。しかし、マリエン橋からだとノイシュヴァンシュタイン城の全景を見ることができます。
マリエン橋の上はこのように観光客で混雑していました。
麓からバスに乗るとマリエン橋の近くに停車しますが、歩いて登ってきてそのまま入城してし、マリエン橋からの景色を見ずに帰らないように気をつけてください!
ノイシュヴァンシュタイン城に近い観光スポット
最後に、ノイシュヴァンシュタイン城を訪れる際にはぜひ一緒に訪れたい、近隣の観光スポットをご紹介します。
ホーエンシュヴァンガウ城
「ホーエンシュヴァンガウ城」は、ノイシュヴァンシュタイン城を建てたルートヴィヒ2世の父であるマクシミリアン2世が、12世紀に建てられた古城を改築して暮らしていた場所です。
ルートヴィヒ2世も幼少期をホーエンシュヴァンガウ城で過ごしました。
イシュヴァンシュタイン城とは異なり黄色い姿をしたお城です。そのサイズはノイシュヴァンシュタイン城よりも小ぶりで、可愛い雰囲気です。
ホーエンシュヴァンガウには古くから白鳥伝説が残り、リヒャルト・ワーグナーのオペラ「ローエングリン」もこの地をモデルにして作られました。
ホーエンシュヴァンガウ城はノイシュヴァンシュタイン城のある山の麓 (チケット売り場や駐車場がある場所) の近くにあるので、セットで行きやすいです。
チケットの購入方法でご紹介したように、ノイシュヴァンシュタイン城とホーエンシュヴァンガウ城の両方に入場できるチケットもあります。
ヴィース教会
「ヴィース教会」は18世紀に建てられたロココ様式の巡礼教会で、ユネスコの世界遺産にも登録されています。
ロココ様式とは18世紀のヨーロッパで流行した美術様式です。力強いイメージのバロック様式に対して、ロココ様式は植物などの繊細な曲線を用いた装飾が特徴です。
ヴィース教会はヨーロッパのロココ様式の教会の中でも随一と言われるほど美しい内装です。一方で外観は牧場の中に建つシンプルなもので、牧歌的な雰囲気を感じられます。
ヴィース教会は、ノイシュヴァンシュタイン城から北に車で30分ほどの場所にあります。
リンダーホフ城
「リンダーホフ城」は、ノイシュヴァンシュタイン城を建てたルートヴィヒ2世が残した3つのお城のうちのひとつです。
リンダーホフ城は、フランスのヴェルサイユ宮殿の離宮である「グラン・トリアノン」をモデルに作られたと言われています。
そう言われてみると池や噴水の像などもヴェルサイユ宮殿の庭園に似ているような気がしますね。
リンダーホーフ城は、バイエルン州南西部のオーバーアマガウという街の近くにあり、ノイシュヴァンシュタイン城から車で1時間弱です。
特に公共交通機関 (バス) だと本数が限られており、ミュンヘンから日帰りで全てを訪れるのは少し難しいかもしれません。
少しでも効率よく回りたいなら、オプショナルツアーに参加するか、車 (レンタカー) がおすすめです。
>>ミュンヘン発のノイシュヴァンシュタイン城ツアー(VELTRA)
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