今回は、意外と使い方を知らないクレジットカードに付帯されている海外旅行保険について。
今までどんな保険がついているのか、どういう時に使えるかあまり意識していませんでしたが、海外での急なトラブルの際に使えるかもしれません。
僕が海外出張時のトラブルに対応してもらったケースを例に、そのメリットをご紹介していきます。
エジプト出張中に携帯が壊れた!
先日の記事に書いたエジプト出張の際に、ひとつトラブルがありました。それは出張初日のこと。仕事を終えた後、ホテルにチェックインして自分の部屋へ。
Wi-Fiにつなごうとしたところ、スマホの画面に大きなヒビが!電源は入るのですが、画面の右下1/4を除いてタッチパネルが反応しません。
これまでスマホの画面を割ったことなどなかったのですが、こんなタイミングで…。ホテルへ向かう車の中では普通に使っていました。
実はホテルに入る時に、空港にあるような荷物検査がありました。そこでスマホの入ったカバンを預けたので、その時に壊れたようです。
出張中は会社の携帯がありましたし、iPadでネットも見れたので、電話やメールはできました。困ったのはLINEが出来ないということ。
iPadを使ってLINEにログインするにはスマホで認証するかQRコードを作成する必要があります。こういう時こそiPadだけでログインしたいのに意味ないじゃないですか…。
日本に帰国し、スマホを修理 or 買い替えることに。僕は大手携帯会社ではなく、SONYのXperiaに格安SIMを入れて使用しています。
その為、大手携帯会社のような修理補償はありません。これまでスマホを壊したことなどなかったので、大丈夫だろうと思っていました。
補償がないので、修理するとかなり高額になります。買い替えるにしても同じ機種だと中古でも最低2万円くらいはします。地味に痛い出費です。
しかし、ふと思いつきました。「クレジットカードに海外旅行保険ってついてなかったっけ?」
クレジットカードに保険が付いていたような…
調べてみると、海外で携行品が壊れた場合の補償がついていました!これは私が使用しているセゾンカードの旅行保険パンフレット。
盗まれた時だけでなく、自分のせいで壊れても補償対象になるみたいです。補償額は30万円。十分な額です。
もちろんスマホだけでなく、カメラやバッグといった携行品は対象です。早速コールセンターに電話してみました。
すると、修理の場合は「修理代金-3000円(自己負担金額)」が支払われるそうです。
修理しなくても保険が使える場合も
翌日スマホの修理を行っているお店に行き、見積もりを出してもらいました。見積もり金額は約35,000円でした。
これは買い替えた方が安いと判断。新たに中古のスマホを購入することにしました。
今回のように修理代金が高額になり、買い替えた方が安い場合も、「修理代金(実際には修理はしないので見積もり金額) – 3000円」が支払われるとのこと。
そう、実際に修理しなくても見積もりだけでもいいんです。
※但し、購入金額と使用年数に応じて計算した「現在の価値」が上限だそうです。
中古ですが状態は良く、壊れたものよりも新しい機種です。購入額は約2万円。やはり修理するよりもかなり安く購入できました。
ちなみに壊れた携帯の現在の価値は2万円。ここから自己負担額の3,000円を引いた1万7千円が保険で支払われました。
保険金の請求方法
保険金の請求も比較的簡単でした。保険会社に電話してから数日で書類が送られてきました。書類に旅行先や壊れた場所、スマホの購入時期や金額を記入。
あとは修理の見積書を同封して送ります。その後、数日で請求が認められた旨のメールが届き、さらに数日で口座にお金が振り込まれました。
出費を覚悟していただけに、わずかな負担で新しい機種に変更できたので、すごく得した気分でした。海外に行く際には、一度お持ちのクレジットカードの旅行保険を確認してみて下さい。
ただし、どのクレジットカードにも海外旅行保険が付いているわけではありません。また、旅行保険がついていても会社によって適用条件や補償額が異なります。
三井住友VISAカード(クラシック)の場合は、携行品補償は最高15万円になっていました。
自動付帯か利用付帯か
注意したいのが保険が「自動付帯」と「利用付帯」のどちらか。
海外旅行損害保険が「自動付帯」されるクレジットカードであれば、利用者が海外に行っただけで保険の対象になります。
一方、「利用付帯」は旅行代金をカードで支払うなど、一定の利用条件を満たした場合にのみ保険が適用されます。その為、そのクレジットカードを持っているだけでは、保険は適用されません。
海外旅行保険とどっちがお得?
クレジットカード | 海外旅行保険 | |
セゾンブルー・アメリカン エキスプレス・カード |
エイチ・エス保険 | |
傷害保険 | 最高3,000万円 | 最高3,000万円 |
携行品保証 | 30万円 (1品あたり最高10万円) |
30万円 (1品あたり最高20万円) |
治療費用 | 300万円 | 無制限 |
賠償責任 | 3,000万円 | 1億円 |
年会費/ 保険料 |
3,000円 ※初年度無料 ※25歳まで無料 |
4,060円 (ヨーロッパ7日間の場合) |
その他特典 | ・海外アシスタントデスク ・手荷物無料宅配サービス |
・航空機遅延保証 ・手荷物遅延保証 |
クレジットカードの海外旅行保険の例と、内容が似た普通の海外旅行保険を比較してみました。
このように保険料よりも安い年会費で保険付きのクレジットカードを持つことも可能です。もちろん保険にしかない補償もあり、どちらがお得かは一概に言えません。
海外に行くと携行品の盗難や破損の可能性、怪我や病気の時の心配も増えます。保険付きのクレジットカードを持っておけばこのようなトラブルの際に、助けられるかもしれませんよ!