マイル

エールフランス航空のマイレージ『フライング・ブルー』の特徴

今回はエールフランス航空のマイレージプログラムである『フライング・ブルー』のご紹介です。

他社のマイレージプログラムとの比較も踏まえ、「フライング・ブルー」のメリットとデメリットを解説します。

これからエールフランス航空を利用する人、どの航空会社でマイルを貯めようか迷っている人は、ぜひ参考にしてください!

エールフランス航空について

エールフランス航空の機体

『エールフランス航空』は1933年に設立されたフランスの航空会社です。

パリのシャルル・ド・ゴール空港を拠点として世界187都市に就航し、ヨーロッパで第1位、世界でも第4位の規模を誇ります。

日本では、成田、羽田、大阪の3都市とパリを結ぶ便が毎日運航しています。

フランスはもちろんヨーロッパ全域に広いネットワークを持つほか、北アフリカへのアクセスにも便利な航空会社となっています。

エールフランス航空の搭乗記はこちらをご覧ください↓
>>エールフランス搭乗記2019。成田・羽田・関空便の比較も

エールフランス航空は「KLMオランダ航空」と共同経営を行っており、傘下にはオランダの格安航空会社「トランサヴィア」、フランスで短距離路線を運行する「シティジェット」を傘下に持ちます。

 

フライング・ブルーの概要

『フライング・ブルー』(Flying Blue) は、エールフランス航空とKLMオランダ航空の共通のマイレージプログラムです。

エールフランス航空、KLMオランダ航空のほか、提携航空会社のフライトでマイルを貯めることができます。また、提携クレジットカードを使えば、普段のお買い物でもマイルを貯められます。

貯まったマイルは特典航空券へ交換できます。他にも座席のアップグレードや、追加手荷物、広めのシートの選択、特別機内食の注文などにも使用できます。

フライング・ブルーは誰でも無料で入会するこができます。もちろん日本に住んでいる人でも、メールアドレスと電話番号があれば入会可能です。

フライング・ブルーへの入会は下記のURLから申し込むことができます。
>>フライング・ブルーの入会ページ (エールフランス航空)

 

フライング・ブルーの上級会員資格

「フライング・ブルー」には4つの会員ランクがあり、上位資格を取得すれば様々な特典が受けられるようになります

  • エクスプローラー会員 (一般会員)
  • シルバー会員
  • ゴールド会員
  • プラチナ会員

一般会員を除く上級会員の特典は以下の通りです (スマホの場合は右へスクロールしてご覧ください)。

シルバー会員 ゴールド会員 プラチナ会員
条件 100XP 180XP 300XP
条件達成期限 15ヶ月 15ヶ月 15ヶ月
資格期限 12ヶ月 12ヶ月 12ヶ月
優先チェックイン ◯ (Sky Priority) ◯ (Sky Priority)
ラウンジ利用 △ (有料) ◯ (無料) ◯ (無料)
広い座席指定の割引 △ (25%) ◯ (50%) ◎ (無料)
追加マイル
優先キャンセル待ち
無料手荷物の追加
マイル失効なし
スカイチーム
ステータス
エリート エリートプラス エリートプラス

※XP:エールフランス航空および提携航空会社のフライトで貯められる上位資格の取得に必要なポイント

ゴールド会員以上は、スカイチームのステータスも「エリートプラス」になり、デルタ航空などのスカイチーム加盟航空会社のフライトでもラウンジや優先チェックインが受けられるようになります。

 

フライング・ブルーのアプリ

フライング・ブルーには、専用のスマホアプリ (日本語対応) があり、マイル残高の確認やフライトの予約などを行うことができます。

空港でも会員証代わりに使用できるので、会員カードを持ち歩かなくても済みます。

予約の管理やオンラインチェックインもできるので、フライング・ブルーに入会する人はぜひダウンロードしておきましょう。

 

フライング・ブルーの特徴

ここからは「フライング・ブルー」のメリット・デメリットを解説していきます。

スカイチーム加盟航空会社のフライトでマイルが貯まる

エールフランス航空は、19の航空会社が加盟する航空会社連盟「スカイチーム」のメンバーです。

その為、エールフランス航空のフライトはもちろん、スカイチームに加盟する航空会社のフライトでもマイルを貯めることができます

スカイチームにはアメリカ大手のデルタ航空、大韓航空、アリタリア航空、そしてエールフランス航空といった人気の航空会社が多数加盟しています。

ANAやユナイテッド航空が加盟するスターアライアンスにはやや劣るかもしれませんが、利用価値の高いネットワークがあります。

 

JALでもマイルが貯まる、使える

スカイチームには日系の航空会社が所属していません。しかし、エールフランス航空はJALと個別に提携している為、JALのフライトでもマイルが貯まります

また、貯めたマイルをJALの航空券に交換することもできます。もちろん、国内線の航空券への交換も可能です。

スカイチームに加盟しながら、JALと提携していることによりマイルの使い道が大きく広がっている点は、フライングブルーの特徴の一つです。

 

マイルの期限は2年間 (延長不可)

多くの航空会社のマイレージプログラムでは、貯めたマイルに有効期限が存在します。フライング・ブルーの場合も、マイルの有効期限は「2年」です。

マイルの加算や使用によって期限が延長される航空会社もありますが、フライングブルーはマイルの有効期限を延長することはできません

たまにしか海外へ行かない人や、ビジネスクラスの特典航空券を目指してじっくりマイルを貯めたい方にはオススメしません。

同じスカイチームのデルタ航空の「スカイマイル」なら貯めたマイルの有効期限が無条件で無期限になります。

>>参考記事:スカイチーム系マイレージならデルタ航空の「スカイマイル」がおすすめ

 

少ないマイルでヨーロッパに行ける

マイルを航空券に交換する場合、同じ行き先でも航空会社によって必要なマイル数が異なります。

フライング・ブルーの場合、特典航空券の交換に必要なマイル数はやや多めとなっています。

ただし、ヨーロッパ路線だけは他社に比べて少ないマイルで特典航空券へ交換できます

東南アジア ハワイ オセアニア 北米 ヨーロッパ
フライングブルー
(エールフランス)
23,000 45,000 46,000 46,000 36,000
スカイマイル
(デルタ航空)
22,500 30,000 40,000 37,500 45,000
スカイパス
(大韓航空)
L:25,000
H:37,500
L:35,000
H:52,500
L:35,000
H:52,500
L:35,000
H:52,500
L:35,000
H:52,500
ミッレミリア
(アリタリア航空)
30,000 50,000 50,000 50,000 60,000

※L:ローシーズン (閑散期)、H:ハイシーズン(繁忙期)

ヨーロッパ路線の特典航空券 (片道) との交換に必要なマイルは36,000マイル

デルタ航空の45,000マイルや、同じヨーロッパの航空会社であるアリタリア航空の60,000マイルと比べて遥かに少ないです。

大韓航空は35,000マイルから交換が可能ですが、ローシーズンに限るので夏休みや年末年始の時期に旅行しようと思うと、多くのマイルが必要になります。

ヨーロッパ路線以外の特典航空券と交換する場合は、デルタ航空の「スカイマイル」が少ないマイルで交換可能な場合が多いです。

 

提携クレジットカードはまずまず

マイルを貯める際には、提携クレジットカードを利用して普段の買い物でマイルを貯めることも重要になります。

現在、日本で利用できるMiles & Moreの提携クレジットカードは以下の2種類です。

フライング・ブルー
VISAカード
フライング・ブルー
VISAゴールドカード
年会費 1,375円 (税込) 11,000円 (税込)
ショッピングマイル 100円につき1マイル 100円につき1マイル
海外旅行傷害保険 ×
ショッピング保証 ◯ (100万円まで) ◎ (300万円まで)
空港ラウンジ ×

ショッピングマイルは、いずれもお買い物100円につき1マイルが貯まります。これは航空会社と提携するクレジットカードとしては平均的な加算率です。

フライング・ブルーVISAカードは年会費が1,375円と安いので、気軽にショッピングでマイルを貯めたい人にオススメです。

ゴールドカードでもマイルの加算率は変わらず、年会費の違いほど大きなメリットがあるわけではありません。

ユナイテッド航空の「マイレージプラス」ならショッピングで100円につき1.5マイルが貯まるクレジットカードがあります。

>>参考記事:スターアライアンス系マイルならユナイテッド航空の「マイレージプラス」がおすすめ

 

フライトでのマイル加算率は平均的

提携航空会社利用時のマイル加算率 (積算率) も、マイレージプログラムを選ぶ上で重要な要素です。

これはマイル加算率を他社と比較してみると分かりやすいです。縦軸がマイルプログラム、横軸が利用航空会社です。

<エコノミー普通運賃 (予約クラス:Y) と、エコノミー割引運賃 (予約クラス:K)の場合>

エールフランス デルタ航空 大韓航空 アリタリア
フライングブルー
(エールフランス)
4マイル×
運賃(ユーロ)
Y:100%
K:75%
Y:100%
K:25%
Y:100%
K:50%
スカイマイル
(デルタ航空)
Y:125%
K:100%
Y:100%
K:75%
Y:125%
K:100%
Y:125%
K:100%
スカイパス
(大韓航空)
Y:100%
K:75%
Y:100%
K:100%
Y:100%
K:100%
Y:100%
K:100%
ミッレミリア
(アリタリア航空)
Y:100%
K:50%
Y:100%
K:75%
Y:100%
K:50%
Y:150%
K:100%

※会員ランクによって異なる

フライングブルーのマイル加算率は悪くありませんが、同じスカイチームではデルタ航空の「スカイマイル」の加算率が比較的良いです。

 

上級会員になるのが難しい

上級会員になることでラウンジ利用や優先チェックインなど多数のメリットがありますが、フライング・ブルーは上級会員になるのが難しいマイレージプログラムです

前述の通り、フライング・ブルーの上級会員には3種類ありますが、特にメリットが大きいのはスカイチームのステータスが「エリートプラス」になる「ゴールド会員」以上です。

ゴールド会員になるには180XPが必要なのですが、エコノミークラスの場合、東京とパリを往復しても獲得できるのは24XPです。

ゴールド会員になるまでにはヨーロッパを7.5往復もしなければいけません。シルバー会員ですら4往復以上が必要です。

さらに、会員資格を維持する為には12ヶ月以内に同じ条件をクリアしなければいけません。これは非常に難しい条件と言えるでしょう。

上級会員を目指す方は、1度上級会員になると半永久的に上級会員でいられるANAや、上級会員になりやすいデルタ航空の方がオススメです。

>>1度も飛行機に乗らずにデルタ航空のゴールドメダリオン会員になる方法!

 

フライング・ブルーのオススメ度

★★★★☆☆☆☆☆☆ 4/10

ヨーロッパへの特典航空券が少ないマイルで入手できる点や、JALとの提携がある点は良いのですが、その他はあまりメリットがありません。

スカイチーム加盟航空会社のマイレージプログラムでは、デルタ航空の「スカイマイル」の方が断然オススメです。

スカイマイルはマイルの期限がなく、マイルの加算率も良いです。しかもフライトを1回も利用しなくてもゴールドメダリオン会員になる裏技もあります!

>>スカイチーム系マイレージならデルタ航空の「スカイマイル」がおすすめ

>>1度も飛行機に乗らずにデルタ航空のゴールドメダリオン会員になる方法!