今回はバルセロナの街を一望できる絶景スポット『モンジュイックの丘』を訪れます。ちょうど夕日が観れる時間帯を狙って行きました。
その後は、スペインの名物料理「パエリア」を食べに、パエリアの有名店『セッテ・ポルタス』を訪れます!まずはモンジュイックの丘から。
バルセロナを見渡せる「モンジュイックの丘」
『モンジュイックの丘』(カタルーニャ語の発音に近い「ムンジュイック」と表記されることもある) はバルセロナの南西にある標高185mの丘です。
モンジュイックというのは「ユダヤ人の山」という意味だと考えられています。その歴史は古く、紀元前3世紀から紀元前2世紀頃のイベリア人の集落跡が発見されています。
かつては要塞だったモンジュイック城
モンジュイックの一番の見どころは頂上にあるモンジュイック城。お城と言ってもバルセロナの軍事的要所として使用されていた場所で、王族や貴族が住む一般的なイメージのお城とは異なります。
また、フランコ独裁政権の際には政治犯の刑務所としても使用されていたそうです。現在、中は軍事博物館になっています。
モンジュイック城は、もともと16世紀に作られた監視塔が始まりでした。17世紀になると他の国から街を守る軍事施設として使用され、18世紀には要塞として今の姿になりました。
その名残で今もモンジュイック城にはいくつもの砲台が残されています。
モンジュイックの丘の魅力はなんといってもその眺めです。
モンジュイック城のある頂上からは、バルセロナの街が一望できてしまいます。写真の右の方にはサグラダファミリアも見えていますね。
サグラダファミリアの記事でも書いたように、バルセロナでは「サグラダファミリアよりも高い建物を建ててはいけない」という決まりがある為、高層ビルが少なくとても見晴らしが良いです。
>>参考記事:『サグラダファミリア』ガウディ未完の最高傑作!
夕日に照らされたバルセロナ
モンジュイックの丘に掲げられたカタルーニャ国旗。以前からスペインからの独立問題に揺れるカタルーニャ地方ですが、バルセロナではやはりスペイン国旗よりもこのカタルーニャ国旗を見かける機会が多かったです。
やはり自分達はカタルーニャ人という意識が強いんでしょうね。ちなみにカタルーニャにはカタルーニャ語という言語が存在します。
僕は一般的なスペイン語 (カスティーリャ語) もほとんど話せないので、カタルーニャ語がどれくらい違うかも分かりませんが、聞くところによると方言レベルではなく、別の言語のような感覚らしいですね。
そして日が傾くと、綺麗な夕日が見られました。雲の間から差し込むオレンジ色の光が幻想的です。夕日っていつまででも見ていられそうな気分になりませんか?
刻々と風景が変化していくのも魅力ですよね。天気が良くないと見れないので、美しい夕日が見れた時はとてもラッキーだと思っています。
西側にはバルセロナ港の様子が見えます。港の向こうに見えるのは地中海です。
今回はモンジュイック城のある頂上付近の様子をお伝えしましたが、モンジュイックの丘にはまだまだ見所がたくさんあります。
バルセロナ生まれの画家ジョアン・ミロの「ミロ美術館」や、荘厳な建物の「カタルーニャ美術館」、「オリンピック・スポーツ博物館」などが集まる文化的なエリアでもあります。
他にも、1992年に開催されたバルセロナオリンピックのメインスタジアム「エスタディ・オリンピック・リュイス・コンパニス」、1929年のバルセロナ万博の際に建設された「スペイン村」など、見どころ満載。時間があればもっとゆっくり回りたかったなぁ…
モンジュイックの丘への行き方
モンジュイックの丘への行き方は、地下鉄とケーブルカー、ロープウェイを利用する方法が便利です。
まずは地下鉄でパラレル駅へ行き、そこから「フニクラーレ・デ・モンジュイック」と呼ばれるケーブルカーに乗ります。ケーブルカーの所要時間は2分ほど。
そこからモンジュイック城のある頂上へはロープウェイに乗って行くことができます。ゴンドラの車内からもバルセロナの街を一望でき、とても眺めが良いことで有名です。
ただし、夕日を見ようと思うと注意が必要です。
春から夏にかけてバルセロナの日没時間は21時前後になりますが、ケーブルカーの運行時間は20時まで、ロープウェイは19時まで (季節によって異なります) です。
それ以降に行く場合はタクシーか徒歩で行く必要がありあます。
僕は行きはタクシーで、帰りはパラレル駅まで歩いて下りました。特に下りであれば歩けない距離ではないですが、暗くなってからは安全の為、タクシーを呼ぶことをお勧めします。
パエリアの名店「セッテ・ポルタス」
そろそろお腹も空いたので、ご飯にします。スペインの伝統料理と言えばパエリア!ということで、バルセロナにあるパエリアの有名店『セッテポルタス 』に行ってきました。
セッテポルタス (7 Portes=7つの扉の意味) は1836年創業の老舗レストランで、かつてはあのピカソやダリも訪れたという名店です。
その歴史ある建物は国の歴史的建造物にも指定されています。店内もクラシックな雰囲気でとってもオシャレですが、特に敷居が高いわけではなく、気軽に入れます。
セッテポルタスのパエリアの特徴はというと…なんだか色が濃い。日本で見るパエリアのお米はもっと薄い黄色ですが、セッテポルタスのパエリアは濃い茶色をしています。
これがスペインの (またはバルセロナの) 定番なのかと言うと、そうでもないみたいです。
実際、セッテポルタスのあるバルセロネータという海沿いの地区には、パエリアを出しているレストランがいくつもありましたが、他は普通の黄色いパエリアでした。
味の方はというと、日本で食べるものよりも濃厚で塩味が濃い印象でした。濃い味好きの人にはオススメです。
■セッテ・ポルタス (7 Portes) | |
営業時間 | 13:00〜深夜1:00 |
HP | https://7portes.com/en/ |
セッテポルタスは地下鉄のバルセロネータ駅を降りて徒歩5分くらいのところにあります。ここでしか味わえない老舗の味を試してみたい方は是非!
次回はバルセロナの街で見られるモデルニスモ建築の名作をご紹介します。