バルセロナにはガウディが設計した有名な建築物をはじめ、『モデルニスモ』と呼ばれる19世紀末から20世紀初頭にカタルーニャ地方で流行した芸術様式の建築物がたくさんあります。
中には世界遺産に登録されているものも!さらには新大陸を発見したコロンブスがアメリカ大陸から帰還した後に王に謁見する為に訪れた『王の広場』もご紹介します。
ガウディが設計した世界遺産「カサ・バトリョ」
まずはガウディが設計した邸宅『カサ・バトリョ』。ガウディの作品群のひとつとして世界遺産にも登録されています。カサ・ミラと同じくグラシア通り沿いに建っており、カサ・ミラから数ブロックのところにあります。
通りを歩いていると一際奇抜な建物が見えてくるので、すぐに分かります。大通りであるグラシア通り沿いにあることもあって、その前にはたくさんの観光客がいました。
カサ・バトリョは、もともと1877年に作られた建物ですが、ガウディは1904年から1906年にかけて行われたこの建物の改築を担当しました。
カサ・ミラもそうでしたが、デザインには曲線が多く用いられていました。
建物の正面、特に窓のまわりの柱が骨のように見えることから、「骨の家」とも呼ばれます。ドラゴンをモチーフにしているという説もあるようです。
カサバトリョはモデルニスモと呼ばれる、19世紀末から20世紀初頭にスペインで流行した芸術様式に分類されます。
夜にカサ・バトリョの前を通った時はライトアップされていました。
ガウディも影響を受けた「カサ・アマトリェール」
カサ・バトリョの隣にも特徴的な建物がありました。こたらは、『カサ・アマトリェール』と言うモデルニスモ建築です。
チョコレートの製造をしていたアントニ・アマトリェール氏の邸宅で、建築家のプッチ・イ・カダファルク氏によってデザインされました。
どこかガウディの建築に通ずるものがある気がしましたが、ガウディは、カサ・アマトリェールのこれまでにないデザインに影響を受けたそうです。
グラシア通りの「カサ・リェオ・イ・モレラ」
グラシア通りには、アントニ・ガウディのカサ・バトリョ、プッチ・イ・カダファルクのカサ・アマトリェールと並ぶモデルニスモの建築がもうひとつあります。
それが、建築家のリュイス・ドメネク・イ・モンタネールがデザインした『カサ・リェオ・イ・モレラ』です。
こちらはバルコニーや窓の周りに施された繊細な彫刻が美しい邸宅です。モデルニスモの三大建築家による作品が一気に見られるグラシア通りですが、それぞれ特徴があって三者三様でした。
バルセロナの中央にある「カタルーニャ広場」
グラシア通りをさらに進むと、『カタルーニャ広場』に着きました。カタルーニャ広場はバルセロナの新市街地と旧市街地の境目にある広場で、グラシア通りの他にランブラス通りという大通りにも面しています。
バルセロナのほぼ中央にある大きな広場で、たくさんの市民や観光客が集まっていました。
公園の中には綺麗な噴水もあります。水しぶきがとても涼しげです。この日のバルセロナはすごく天気が良くて気温も結構高かったので、歩いていると汗をかくほどでした。
大通りには売店があるのでそこで水を買って水分補給しながら街歩きをしていました。バルセロナは年間300日ほど晴れの日があるとも言われます。暑い日は水分補給を忘れずに!
カタルーニャ広場から少し東にあるライエタナ通りに出てきました。この通り沿いにはヨーロッパらしい美しい建物が多く並んでいます。
世界遺産「カタルーニャ音楽堂」
ライエタナ通りから東に入ったところに『カタルーニャ音楽堂』があります。
カタルーニャ音楽堂は建築家のリュイス・ドメネク・イ・モンタネールが設計したモデルニスモ様式のコンサートホールで、20世紀初頭にカタルーニャの合唱団オルフェオ・カタラの本拠地として作られました。
同じくモンタネールが設計したサン・パウ病院と共に世界遺産にも登録されています。
赤レンガ造りの建物に繊細な彫刻などで装飾が施されているのが特徴です。ドーム型の屋根の上にはパイプ型の柱が並んでいます。
屋根の近くの壁には鮮やかな絵画が描かれていました。その下にはパレストリーナ、バッハ、ベートーヴェン、ワーグナーの彫刻があります。
よく見るとアーチの裏の天井にも細かい花の模様が描かれていますね。
1階にはカフェがあり、ツアー客以外も利用出来るようになっています。こちらはガラスで覆われたモダンな作りでした。
カタルーニャ音楽堂は、なんといってもその内部が美しいのですが、今回は時間の関係で泣く泣く断念。写真でしか見たことありませんが、ホールは息を飲むような美しさです。
次にバルセロナを訪れた際には絶対に中も見学したいです!
続いてカテドラルの横を通ってゴシック地区の中へと入っていきます。写真はカテドラルの近くにある殉教者の記念碑。
ゴシック地区は古い街並みが多く残る場所で、細い路地なんかもすごく絵になる場所でした。
コロンブスも訪れた「王の広場」
こちらはカテドラルの裏手にある『王の広場』。この辺りはゴシック地区の中でも最も古いエリアです。
1492年に新大陸を発見したコロンブスが、スペインに戻った後、カトリック両王に謁見した場所でもあります(正確には階段の奥にある宮殿の中)。
カトリック両王とはアラゴン王フェルナンド2世とカスティーリャ王女イザベル1世の夫婦のこと (カトリック王の称号はローマ教皇アレクサンデル6世によって授けられた) です。
彼らが航海に出資をしたことで、コロンブスは新大陸を発見することが出来たんですね。
次回はスペインの伝統的な踊り、フラメンコを見に行きます!