今回は、これまで旅行記をお伝えしたフランスの航空会社『エールフランス航空』の搭乗記です。
エールフランスは、フランスだけでなくヨーロッパ各国や北アフリカへの乗り継ぎにも便利で、これまで何度もお世話になっています。
この記事ではエールフランスの良い所・悪い所を成田便と関空便、そして羽田便の比較も交えてご紹介します!
※記載の情報は2019年4月時点の内容です。
エールフランス航空について
『エールフランス航空』は1933年に設立されたフランスの航空会社。
パリのシャルル・ド・ゴール空港を拠点として世界187都市に就航し、ヨーロッパで第1位、世界でも第4位の規模を誇ります。
日本では、成田、羽田、大阪の3都市とパリを結ぶ便が毎日運航しています。
エールフランスが所属するアライアンスは「スカイチーム」。
ANA(スターアライアンス)やJAL(ワンワールド)などの日系航空会社は所属していませんが、アメリカのデルタ航空や、韓国の大韓航空、メキシコのアエロメヒコなど計19社が加盟する3大アライアンスのひとつです。
エールフランス航空のマイレージプログラムは「フライング・ブルー」と言います。
エールフランスは2004年にオランダのKLMオランダ航空と経営統合し、マイレージプログラムもKLMオランダ航空と共通のものとなっています。
日系航空会社ではJALと個別提携を行っているので、JALのマイレージプログラムに加入している方は、エールフランスのフライトでマイルを貯めることができます。
エールフランスの評判
搭乗記を書く前に、エールフランス航空の評判について調べてみました。
エールフランスだけだとちょっと分かりにくいので、日系のANA、そして同じヨーロッパ系大手のルフトハンザドイツ航空、アリタリア航空と比較してみます。
エールフランス | ANA | ルフトハンザ | アリタリア | |
H.I.S | 2.8 / 5 点 | 3.7 / 5 点 | 3.5 / 5 点 | 2.6 / 5 点 |
トリップアドバイザー | 3.5 / 5 点 | 4.5 / 5 点 | 4.0 / 5 点 | 3.5 / 5 点 |
Fly Team | 3.5 / 5 点 | 4.0 / 5 点 | 3.8 / 5 点 | 3.5 / 5 点 |
※2019年5月現在
ANAはさておき、ルフトハンザと比較しても評判はやや劣るようです。アリタリア航空とやや同レベルということで、ヨーロッパ系航空会社の中では評価は「並」といったところでしょう。
では、実際のところどうなのか!?早速見ていきましょう。
エールフランスの機体
エールフランス航空の機体は、白をベースにエールフランスのイメージカラーである濃い青の大きな「AIRFRANCE」の文字と、赤いエールフランスのマークが描かれています。
尾翼には青と赤のラインが描かれています。シンプルなデザインですが、フランス国旗のカラーである青白赤が印象的です。
これまで何度か利用している成田空港とパリのシャルル・ド・ゴール空港を結ぶAF275便(往)/AF276便(復)は、こちらの「ボーイング777-300ER」という機体で、381人乗りです。
羽田空港⇔パリの便(AF279便・AF293便(往)/AF272便・AF274便(復))は「ボーイング777-200」または「ボーイング777-300ER」。
関西空港⇔パリの便(AF291便(往)/AF292便(復))は「ボーイング777-200」です。
今年2月に関空便に乗った時は、「ボーイング787ドリームライナー」(1つめの写真)という新しい機体が使用されていましたが、現在はボーイング777に変更になっています。
エールフランスのチェックイン方法
エールフランス航空のチェックインは、チェックインカウンターではなく、その近くにある自動チェックイン機で自分で搭乗手続きを行う仕組みです。
さらに、成田空港ではスーツケースを預ける場合も、カウンターではなく自動の荷物預け機で行います。
エールフランスのチェックイン方法は、下記の記事で詳しく解説していますので、併せてお読みください↓
エールフランスの定時運行率
定時運行率は、「定刻通りに発着できた割合」を示す数字で、特に乗り継ぎ時のリスクを考える上で重要な指標になります。
オフィシャル・エアライン・ガイド (OAG) が発表している2018年のエールフランス航空の定時運行率は74.11%。
これは大手20社のうち13位の成績です。ちなみに2位のANAは84.43%、20位のエア・カナダは66.82%でした。
これまで何度かエールフランスを利用していますが、だいたい定時で飛んでいるイメージです。ただし、1度だけ雪の影響で搭乗してから機内で3時間待ったことがあります。
乗り継ぎを予定していましたが、間に合わず。ただ、次の便に変更してくれただけでなく、その日のパリでの宿泊も航空会社が負担してくれました。
雪のような天災の場合は宿泊は保証してもらえないことが多いそうですが、意外とサービスはいいのかもしれません。
エールフランスの機内・座席
エールフランス航空の座席は、濃い青のシートに白と赤のヘッドカバーという、こちらもフランス国旗のトリコロールカラーをイメージしたものになっています。
クッションは2種類あり、赤1色のものと、ヘッドカバーと同じ柄のものがあります。
成田空港便は旧型の設備で、モニターも小さいものでした。特に不自由はありませんが、映画を見る際は、ちょっと物足りません。
USBの差し込み口は付いているので、スマホの充電は可能です。
一方の関西空港便は新型の大きなモニターが設置されていました。やっぱり大きいモニターの方が良いですよね。
ちなみに、僕が乗ったボーイング787ドリームライナーには窓のブラインドがありません。
電子式になっていて、窓の下にあるボタンを操作すると光の量を調整することができるようになっています。初めて見た時はちょっと感動しました。
前述の通り、関空便はボーイング787からボーイング777-200に変わっていますが、モニターは大型のものです。
羽田空港便には乗ったことがありませんが、新型と旧型の機体の両方が使用されているようです。
特にビジネスクラスは新型の座席の方が良いです。現時点ではパリへ行く方は関空便か、新しい機体の羽田便をお勧めします。
使用される機体は<エールフランスのホームページ>で確認できますので、予約前にチェックしてみてください!
エールフランスの機内コンテンツ
長距離フライトには欠かせない映画などの機内コンテンツ。エールフランスでは映画の本数はまあまあ揃っています。
ただし、フランス映画の割合が多く、日本で知名度の高いアメリカ映画や邦画の数は他の航空会社に比べて少ない印象です。
新しい映画も結構入っていました。今年4月に利用した際は、2019年のアカデミー賞で作品賞などを獲得し日本でも公開中の「グリーンブック」や、レディーガガが出演して話題となった「アリー/スター誕生(原題:A Star Is Born)」。
他にもミュージカル映画「メリー・ポピンズ・リターンズ」、トランスフォーマー・シリーズのスピンオフ作品「バンブルビー」など最新作もたくさん。
邦画では、アカデミー賞にもノミネートされた「万引き家族」が収録されていました。2月には「カメラを止めるな!」が入っていました。
ルフトハンザ航空やデルタ航空にあったリアルタイムのテレビ番組が無いのは少し残念ですね。あれがあると週末のフライトではヨーロッパサッカーの試合が見れるので、個人的には嬉しいです。
最新の収録作品は、<エールフランスのホームページ>で確認できます。
エールフランスの機内食
続いてはエールフランス航空の機内食です。
日本からパリへの便では、機内食は2回提供されます。1度目の食事は和食と洋食の2種類から選ぶ場合が多いです。
こちらは和食メニューの一例で、魚の照り焼きと野菜の煮物。サラダ(またはオードブル)、メイン料理(和食 or 洋食)、パンとバター、チーズ、デザート、水といった組み合わせです。
味はまあまあ美味しいほうではないでしょうか?
なお、事前に予約しておけば有料で料理をアップグレードできるらしいです。この記事を書いている途中に知りました…。次にエールフランスを利用する際は必ず利用してみたいと思います!
飲み物はソフトドリンクやビール、ワインに加えてシャンパンも選ぶことができます。
ワインも単に「赤ワイン」「白ワイン」ではなく、ちゃんと種類が書いてあるあたりがワイン好きのフランスらしいですね。食後にはコニャックも提供していました。さすがフランス!
パリに着く少し前には2回目の機内食が出ます。今回はサラダとパスタ、パンとバター、デザートでした。
エールフランスの機内誌
エールフランスの機内誌は、月替わりで用意されています。写真は2018年6月号、2019年2月号、そして2019年4月号。
最近よく乗ってますね。ページ数が多くて厚みがあるので、読み応えがあります。
記事はフランス語と英語の併記が基本ですが、フランス語だけのページもあります。日本語はありません。
写真も多いので、英語やフランス語が分からない方もパラパラめくっているだけでも離陸前の暇つぶしくらいにはなります。
個人的評価
★★★★★★★☆☆☆☆ 6/10
フランスや北アフリカへ行くには便利な路線が多いので、ファーストチョイスになるでしょう。機内食やサービスは可もなく、不可もなくといったところ。
ルフトハンザやフィンエアーが就航している都市へ行くなら、そちらを選ぶかもしれません。
機体:シンプルだが、フランスらしいカラーリングが良い。新しい機体は設備も良いが、成田便は古い。
機内食:特に美味しくはない。既に選択肢がなくなっていることが多い(気がする)。
機内コンテンツ:映画の数は普通。フランス映画が多い。リアルタイムのテレビ放送はない。
サービス:必要最低限のことはしてくれます。愛想の良さは人によって差がある。
日本からラスベガスへの航空券の予約は、エイチ・アイ・エスが運営する格安航空券予約サイト「サプライス」のホームページがおすすめです!
次回はパリの「シャルル・ド・ゴール空港」をご紹介します!