今回はガウディが設計した有名な建築物の一つである『カサ・ミラ』(Casa Mila) をご紹介します。
カサ・ミラはガウディが54歳の時に設計し、1906年から1910年にかけて建設されました。1984年にはガウディの作品群のひとつとして世界遺産にも登録されています。
そんな世界遺産「カサ・ミラ」には今でも住むことができます。しかも、その家賃は意外な金額でした。
特徴的な「カサ・ミラ」の外観
『カサ・ミラ』はもともと実業家のペレ・ミラとその妻ルゼー・セギモンの邸宅として建設されました。
「カサ」はスペイン語で「家」を意味し、「カサ・ミラ」は「ミラ氏の家」を指します。
カサ・ミラの外観は波のようにうねる曲線を持ち、直線が全くありません。この曲線は地中海をイメージしてデザインされたそうです。壁の色から溶岩が固まったようにも見えます。
よく見るとベランダの手すりまで海を漂う階層の様に複雑な形をしています。建設当時、この外観はバルセロナの人にはあまり受け入れらませんでした。
その変わった見た目から、バルセロナの人からは「ラ・ペドレラ (石切場)」と呼ばれていました。
しかも平均月収の何倍もする家賃であったことから、なかなか借り手がつかない状況でした。
1階の窓のフレームは木の根っこのように複雑な模様になっていました。入口は正面右側にあります。僕が着いた時にはチケットを買う人の列ができていました。
さすがにサグラダファミリアほどの行列ではありませんでしたが、やはりバルセロナでガウディの建築物は大人気の観光地のようです。
この行列を回避する方法は記事の最後でご紹介します。
それでは中に入っていきましょう!
住宅に囲まれた中庭
中に入るとまず中庭のような空間が広がっています。
建物に囲まれた楕円形の空間で、見上げると部屋の窓がずらりと並んでいる様子を見ることができます。
中庭から続く階段は、オーナーであるミラ氏の部屋へと続く、専用の階段でした。
不思議な形のオブジェが並ぶ屋上
カサ・ミラの一番の見どころはこの屋上です。屋上へは1階からエレベーターで上がることができます。
屋上は波打つような高低差があり、山の峰をイメージしているとか。その上に独特なオブジェがたくさん並んでいます。その姿はまるで別の惑星のようです。
右側の渦巻き状のオブジェは通風孔になっています。こちらにはグエル公園でも用いられていた「トレンカディス」というモザイク状のタイルを貼り合わせた技法が使われています。
左側に並んだオブジェは煙突で、兜をかぶったローマ兵をイメージしてデザインされたそうです。
6階建てのカサ・ミラの屋上は眺めが良く、グラシア通りと行き交う人や、周囲に並んだ建物、そして遠くにはサグラダファミリアも見えます。
当時の様子を再現した部屋
屋上から階段で下のフロアに降りてきました。建物の中には当時の様子を再現した部屋が展示されています。
レトロな家具が並び、映画のセットのようです。
カサ・ミラの家賃は○○万円!?
ちなみにカサ・ミラには今でも一般の方が住んでいる部屋があります。世界遺産に住むなんてすごい事ですよね!
一体どれだけ高級なのかと思いきや、家賃は約15万円。東京で部屋を借りるより安いかも!?
実は、建設当時、あまりに人気がなかった為、「3世代にわたって値上げしない」という契約条件が付けられたそうです。
その為、物価が上がった今でも家賃は上がっていないのです。興味のある方は1部屋借りてみてはいかがでしょう?
カサ・ミラの営業時間・入場料
■カサ・ミラ (Casa Mila) | ||
営業時間 | 夏季 | 9:00〜20:30 (ナイトツアー:21:00〜23:00) |
冬季 | 9:00〜18:30 (ナイトツアー:19:00〜21:00) |
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入場料 | 25ユーロ | |
HP (英語) | https://www.lapedrera.com/en |
カサ・ミラはバルセロナでも人通りの多いグラシア通りにあります。地下鉄のDiagonal駅で降りて少し歩くと、見るからに他とは異質な建物が見えてきます。
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次回はバルセロナのゴシック地区にある大聖堂「サンタ・エウラリア大聖堂」をご紹介します。