今回からスペイン旅行記はバルセロナ編が始まります!
バルセロナには有名な観光地が多く、特に今なお建設中の大聖堂サグラダファミリアをはじめとしたアントニ・ガウディが設計した建物が人気です。
そんな中から今回はアントニ・ガウディが設計した公園「グエル公園」を紹介します。
バルセロナの街を見渡せる高台に建つグエル公園は、その奇抜なデザインと色鮮やかなタイルの装飾で有名な美しい公園です!
AVEの1等席でバルセロナへ!
まずはマドリードからバルセロナへ電車で移動します。バルセロナへはアトーチャ駅から「AVE」という特急列車に乗ります。
しかし、アトーチャ駅に着くと切符を買う人の行列が!何かあるのか…?30分以上並んでようやく切符を買うことができましたが、数時間後の電車になってしまいました。
しかも普通席は空いておらず、1等席に座ることに。値段は高いですが、その分快適でした。広々とした革張りのシートでゆったりくつろぐことができます。
機内食ならぬ車内食も出ました。なかなかのお味!チキンは柔らかくて、ソースもこだわっている感じがしました。
白ワインもサービスで付いてきます。結果的に1等席になって良かったですね。
バルセロナまでは約2時間半。しばらくのどかな風景を見ながら過ごします。バルセロナに着くのが予定より遅くなってしまったので、その日はホテルへ直行しそのまま就寝。
グエル公園に到着!
次の日の午前中は『グエル公園』からバルセロナ観光をスタートしました。
ガウディの設計だけあって独特なデザインですね。グエル公園はガウディのスポンサーだったグエル伯爵の支援を受けて20世紀前半に作られた上流階級向けの庭園住宅でした。
しかし、市街地から離れた立地の悪さや建築における制限、また独特なガウディの発送は当時の人には受け入れられず、結局売れたのはグエル伯爵の邸宅とガウディの家のほかには1棟だけでした。
こうして庭園住宅の計画は中断され、市の管理する公園になりました。それが今では世界中から観光客が訪れる観光スポットになっているわけですから、分からないものですね。
それでは、グエル公園の見どころを紹介していきます!
グエル公園のシンボル「ドラゴンの像」
グエル公園で最も有名な場所の一つが正面の階段にある「トカゲの像」。ドラゴンとも言われます。実際は何なのかよく分かっていないそうです。
ただの像ではなく、口から水が出る噴水になっています。 カラフルなモザイク状のタイル貼りで、よく見るとかわいい顔をしています。
この像に限らずグエル公園は鮮やかな色の不規則な形をしたタイルを張り合わせたデザインが多く見られます。
随所に散りばめられた「トレンカディス」
こちらは正面の階段の左右にある壁ですが、白い部分もたくさんのピースが組み合わさっています。
同じ白でも少し色が違う部分があるので元々は別のタイルなのでしょうか?それにしてはピッタリと組み合わさっています。
これは「トレンカディス」という18世紀から19世紀にスペイン (特にカタルーニャ地方) でよく用いられた技法だそうです。
この綺麗なモザイク柄はグエル公園の象徴で、バルセロナではこれを模した柄のお土産をよく見かけました。
続いては階段を登った先にあるホール。大きな柱が立ち並びます。この場所は庭園住宅の市場として利用する目的で作られた場所だそうです。こちらの天井もよく見るとモザイクタイルになっています。
大きな柱はギリシャのパルテノン神殿にも採用されているドーリア式のもの。これはガウディのスポンサーであるグエル伯爵の「建築の中のギリシャ神話を入れてほしい」という依頼によるものだとか。
ホールの下には貯水槽があって、大雨の際に、この上にある大広場の水をそこに貯められるようになっています。デザインだけでなく機能性も兼ね備えていたんですね。
続いては先ほどのホールの上にある広場。とても大きな広場になっていますが、ここは、庭園住宅の住人が集まるフリースペースの役割を担う目的で作られました。
ダリも驚いた「お菓子の家」
この広場は眺めが良くバルセロナの街が見渡せます。その手前には公園のエントランスの左右にかわいい二つの建物が見えます。
もともと管理事務所だったもので、現在はショップと守衛さんの家になっています。おとぎ話に出てきそうな建物ですが、ヘンゼルとグレーテルの物語に出てくる「お菓子の家」がモデルだとか。
カタルーニャ出身の画家サルバドール・ダリはこの家を見て「本当にケーキのようだ」と驚いたそうです。
広場の周りにはカラフルなモザイクタイルで彩られた波のような形をしたベンチが100mほど続きます。
色鮮やかなベンチに座ってバルセロナの街をバックに写真を撮りたくなること間違いなしのスポットです。
古代の洞窟のような「洗濯女の回廊」
広場の横の階段を降りたところには古代の洞窟のような回廊があります。
先ほどまでの作り込まれた場所とは雰囲気がガラッと変わりますが、ここは傾斜のある公園に道路を通す為の擁壁でした。擁壁というのは、斜面が崩れるのを防ぐ為の壁のことです。
この回廊は「洗濯女の回廊」と呼ばれていますが、たくさん並ぶ柱の1本が頭に洗濯かごを乗せたロングスカートの女性の姿をしていることから、名付けられました。
広場に戻り奥のさらに一段高い場所に登ります。ここからの眺めも綺麗です。この辺りは遊歩道が通っていて公園の中をぐるりと回ることができます。
バルセロナの街を見下ろしながら、暖かい日差しの下で公園を散策するのはとても気持ち良かったです。
ちなみにグエル公園は市の公園ですが、メインのエリアに入るのに8ユーロの入場料がかかります。
それでも入場料に見合うだけの見どころがあるので、バルセロナを訪れた際には必ず見ておきたい場所のひとつです。
グエル公園の営業時間・入場料
■グエル公園 (Park Guell) | ||
営業時間 | 夏季 | 8:00〜21:30 |
冬季 | 8:30〜18:30 | |
春・秋季 | 8:00〜20:30 | |
入園料 | 8.5ユーロ | |
HP | https://www.parkguell.cat/en/ |
グエル公園は街外れの丘の上にあり、地下鉄の駅からは遠いです。坂道が続くのでバスかタクシーを使うのがオススメです。
「VELTRA」のホームページでは、グエル公園のガイドツアーやバルセロナの市内観光、近郊の街へのツアーなど、多数のオプショナルツアーを取り扱っています。
次回はガウディの最高傑作『サグラダファミリア』を訪れます!