今回は旅行に役立つ英会話の第7回、トラブルの際に使える英語フレーズをご紹介します。
誰かに助けを求める時、急に体調が悪くなった時、道に迷った時、何かを失くした時など、海外で困った時に英語が話せないと本当に困ります。
今回ご紹介するフレーズを覚えておけば、急なトラブルの際にも焦らずに対応できるでしょう。
助けを求める
Excuse me.
すみせん
誰かに助けを求めたい時は、まず「Excuse me.」と話しかけましょう。
何と話しかけて良いか知らないと、助けを求めることすら躊躇してしまいます。
Help!
助けて!
咄嗟のトラブルの際は不特定の人に助けを求めることも必要です。そんな時は大声で「Help!」と叫びましょう。
ただし、銃やナイフなどの凶器を持っている強盗に襲われた時は、大声を出すと余計に危険な場合があるので注意してください。
大人しく相手の要求 (たいていの場合はお金) に応じるとが最善策ということもあります。
Stop him!
彼を捕まえて!
何かを盗まれた時などは、このフレーズで周りの人に伝えましょう。捕まえて欲しい相手が女性の場合「Stop her! (彼女を捕まえて!)」となります。
※このフレーズは必ず次のフレーズと併せて覚えておきましょう。
He stole my bag!
彼にカバンを盗まれました
「捕まえて!」と言うだけでは何が起きているのか分かりません。「He / She stole ~! (〜を盗まれました)」などと言うことで、相手が泥棒であることを伝えます。
日本語では受動態 (「物」が「人」に盗まれた) で言うことが多いですが、英語では能動態 (「人」が「物」を盗んだ) を使って言うのが一般的です。
「He / She is a thief! (泥棒です!)」という言い方もできます。
Call the police!
警察を呼んで!
警察を呼んで欲しい時はこのフレーズを使いましょう。
本や他のサイトで「Call 911!」というフレーズが紹介されている場合がありますが、911はアメリカ (およびカナダなど) の緊急通報用電話番号です (日本でいう「110」)。
イギリスや他のヨーロッパの国などでは番号が違うため「Call 911!」というフレーズも使いません。
※旅行する国の緊急通報用の電話番号は必ず覚えておきましょう。
体調が悪い時は
海外で体調が悪くなった時には自分の症状を英語で伝える必要があります。
英語を話すのが不安で我慢して悪化しては大変です。ここで紹介する簡単なフレーズを使って薬局や病院で相談しましょう。
I feel sick.
気分が悪いです。
何となく気分が悪い時はこのフレーズが便利です。
「sick」は「病気」という意味ですが、「I feel sick.」で「気分が悪い」という意味になります。「sick」は「スィック」のように発音します。
同じく「I feel ~.」を使って「I feel dizzy. (めまいがします)」「I feel dull. (だるいです)」という表現もできます。
「dizzy」は「ディズィ」、「dull」は「ダル」のように発音します。
I have a cold.
風邪を引きました。
「熱っぽい」「寒気がする」など風邪の症状がある場合にはこのフレーズが使えます。
「cold」は「寒い」という意味が有名ですが、ここでは「風邪」という意味になります。
I have a headache.
頭痛がします。
「I have a ~.」は自分の症状を伝えたい時にも使えます。
症状を表す以下の英単語と合わせて覚えておきましょう (いずれも「I have a ~.」で使えます)。
- headache:頭痛
- stomachache:腹痛
- backache:背中の痛み
- fever:熱
- cough:せき
- sore throat:のどの痛み
- pain in my leg:足の痛み
※「pain in my ~ (体の部位).」で「〜の痛み」
My arm hurts.
腕が痛いです。
「〜が痛い」という時には「My ~ (体の部位) hurts.」というフレーズが使えます。「hurt」は「痛い」という意味です。
体の部位を表す英単語と併せて覚えておくと便利です。
- head:頭
- shoulder:肩
- chest:胸
- back:背中、腰
- arm:腕
- hand:手
- finger:指
- leg:足 (太ももからくるぶし)
- foot:足 (くるぶしより先)
Where is the drugstore?
薬局はどこですか?
薬を買いたい時は薬局を探しましょう。薬局は「drugstore (ドラッグストア)」または「pharmacy (ファーマスィー)」と言います。
厳密には「drugstore」が「(一般的な)薬局」、「pharmacy」が「(処方箋が必要な)調剤薬局」ですが、特にアメリカでは一般的な薬局も「pharmacy」と呼ばれる場合もあります。
Do you have any medicine for stomach pain?
お腹の痛みに効く薬はありますか?
薬局で薬を買う時は間違った薬を買わないように、店員さんに自分の症状を伝えましょう。
「medicine」が「薬」という意味で、「medicine for ~ (症状).」で「〜に効く薬」となります。「medicine」は「メデスン」のように発音します。
「~ (症状)」の部分には上で紹介した症状を表す英単語や「体の部位 + pain (〜の痛み)」という言い方が使えます。
I am pregnant.
妊娠しています。
妊婦の方は薬を処方してもらう時に、妊娠していることを必ず伝えましょう。
「pregnant」が「妊娠している」という意味で、「プレグナント」のように発音します。
Please call an ambulance.
救急車を呼んでください。
すぐに救急車を呼んで欲しい時はこのフレーズを使いましょう。
「ambulance」が「救急車」という意味で、「アンビュランス」のように発音します。
Is there a doctor who speaks Japanese?
日本語を話せるお医者さんはいますか?
今回いくつか症状を表す英単語をご紹介しましたが、それだけでは説明しきれない場合もあるでしょう。そんな時はこのフレーズで日本語を話せるお医者さんがいないか聞いてみましょう。
可能性は低いかもしれませんが、日本人のお医者さんや日本語を話せる人を連れてきてくれるかもしれません。
道に迷ったら
I’m lost.
道に迷いました。
道に迷ったことを伝えたい時は、このフレーズが便利です。
「lost」は「lose (失う)」の過去分詞形で、「ロスト」のように発音します。「I’m lost.」で「道に迷いました」という意味になります (「自分を見失う」という意味もあります)。
「I lost my way.」も同じく「道に迷いました」という意味です (「人生に迷う」という意味もあります)。
Where is the nearest bus stop?
一番近いバス停はどこですか?
何かの場所を聞く時に便利なのが「Where is ~. (〜はどこですか?)」というフレーズです。
「nearest」は「一番近い」という意味で、「ニアレスト」のように発音します。
場所を表す英単語と併せて覚えておくと便利です。自分のホテルの名前も必ずメモしておきましょう。
- bus stop:バス停
- coach station:(長距離の)バス乗り場
- train station:電車の駅
- metro station:地下鉄の駅
- police station:警察署
- supermarket:スーパーマーケット
- shopping mall:ショッピングモール
- convenience store:コンビニ
- drugstore/pharmacy:薬局
- hospital:病院
I’d like to go to the coach station.
バス乗り場へ行きたいのですが。
こちらも道を聞く時に使えるフレーズのひとつです。単純にどこへ行きたいかを伝える言い方になります。
前述の場所を表す英単語と併せて覚えておきましょう。
How can I get to the train station?
駅へはどうやって行けば良いですか?
こちらも道を聞くフレーズですが、先に紹介した2つのフレーズよりも「行き方」に重点を置いた聞き方です。
「Go straight for two blocks and then turn right. You will see the train station left. (2ブロック真っ直ぐ進んで右に曲がると、左手に駅が見えるはずです)」のように道順を教えてくれるでしょう。
- go straight:真っ直ぐ進む
- block:ブロック
※道と道に囲まれた1区画のこと - turn ~:〜に曲がる
- left:左
- right:右
- crossroad / crossing:交差点
- traffic light / signal:信号機
How long does it take?
どれくらいかかりますか?
道を聞いたときに目的地までどれくらいかかるか知りたい時はこのフレーズが使えます。
「How long does it take to get there (そこへ行くのにどれくらいかかりますか?)」と言うこともできます。
また、「How long does it take on foot? (歩いてどれくらいかかりますか?)」のように目的地までの交通手段を付け加えることもできます。
- on foot:歩いて
- by bus:バスで
- by car:車で
What is the name of this street?
この通りの名前は何ですか?
欧米では全ての道に名前が付いていることが多いです。その為、地図で自分がいる場所を把握する重要な手がかりとなります。
今自分がいる道の名前が分からない時はこのフレーズで聞くことができます。
道の名前は「Oxford street」のように「~ street」と付く他、「~ avenue」「~ boulevard」などと付く場合があります。
何かを失くしたら
海外旅行中に何かを失くしてしまった場合は、最寄りの警察署や街にいる警察官を探して届け出ましょう。
I lost my passport.
パスポートを失くしました。
「〜を失くしました」と言う時に便利なのが「I lost my ~.」というフレーズです。
持ち物を表す英単語と併せて覚えておくと便利です。
- passport:パスポート
- wallet:(男性用の)財布
- purse:(女性用の)財布
- credit card:クレジットカード
- travel(l)er’s check:トラベラーズチェック
※旅行者向けに発行される小切手。イギリスでは「l」が2つになります。 - ticket:切符
- bag:カバン
- suitcase:スーツケース
海外旅行の際は必ずパスポート番号を控えておくか顔写真のページをコピーして、パスポートとは別の場所に持っておきましょう。
大使館で再発行してもらう際にパスポート番号が分かると多少手続きがスムーズになるかもしれません。
Someone stole my wallet.
財布を盗まれました。
誰かに盗まれたと言う時はこのフレーズが使えます。こちらも先ほど紹介した持ち物を表す英単語と一緒に使います。
「stole」は「steal (盗む)」の過去形で「ストール」のように発音します。
相手を知らないので「someone (誰か)」が主語になりますが、犯人を見ている場合は「a man (男性)」や「a woman (女性)」、さらに詳しい特徴を言うこともできます。
I left my bag on the train.
電車にカバンを置き忘れました。
どこかに持ち物を置き忘れてしまった場合はこのフレーズを使って説明することができます。
「left」は「leave (置き忘れる)」の過去形で、「レフト」のように発音します。
「on the train (電車に)」は置き忘れた場所に応じて言い換えます。
- in the taxi:タクシーに
- on the bus:バスに
- at the station:駅に
海外では日本と違ってどこかに置き忘れたものは戻って来ないと思ってください。そうならないように自分の持ち物には細心の注意を払うことが大事です。
さいごに
海外の見知らぬ土地では、大なり小なり日本にいる時よりもトラブルに遭遇する可能性は自然と高くなります。
最低でも今回ご紹介したようなフレーズは覚えておき、いざという時に対処できるようにしておきましょう。
また、「危なそうな場所には近寄らない」「荷物から決して目を話さない」「スキを見せない」といった自分の行動でトラブルを予防することも重要です。
犯罪に巻き込まれたりすることを心配しすぎる必要はありませんが、気を緩めすぎてもいけません。
せっかくの海外旅行がトラブルで嫌な思い出にならない為にも、「気をつけて」楽しんでください!