今回は、ユナイテッド航空のマイレージプログラム『マイレージプラス (Mileage Plus)』について解説します。
色々なマイレージプログラムを比較検討した結果、ユナイテッド航空のマイレージプラスが最もメリットが大きいマイレージプログラムだと思っています。
僕も実際にメインでマイルを貯めているマイレージプラスについて、そのメリット・デメリットを含めて、おすすめする理由をご紹介します!
ユナイテッド航空/マイレージプラスとは
ユナイテッド航空はアメリカのシカゴに本拠地を置く航空会社。
2010年に全米第4位のコンチネンタル航空と合併し、現在では売上高ベースで世界第3位の航空会社となっています。
アメリカはもちろん、ヨーロッパ、アジアなど世界340都市以上に就航しており、世界最大の航空会社連盟である「スターアライアンス」の中心的存在となっています。
マイレージプラス (Mileage Plus) はユナイテッド航空のマイレージプログラムで、マイレージプラスへの入会・年会費は無料。
入会すると会員番号が発行され、そのフライト時に会員番号を登録することで、マイルを貯めることができます。
マイレージプラスのメリット
貯めたマイルは無期限
マイレージプラスは2019年にマイルの期限を撤廃しました。その結果、マイレージプラスで貯めたマイルは無期限で保有することができるようになりました。
以前も18ヶ月以内にマイルの加算か使用があれば延長される「実質無期限」だったのですが、今回の変更で「無条件で無期限」になりました。
実はこの仕組みは珍しく、日系のANAやJALのマイル有効期限は取得日から3年。延長はありません。
スターアライアンスの他の航空会社を見ても、3年という有効期限が一般的で、延長は不可です。延長可能な場合も有料だったりします。
せっかく貯めたマイルが使いもしないのに消えていくのは勿体無いですよね?
マイレージプラスは長距離路線やビジネスクラスのチケット獲得を目指してじっくりマイルを貯めたい方には非常に有利です!
クレジットカードでマイルが貯めやすい
マイレージ・プログラムを選ぶ上で重要なポイントが、クレジットカードでのマイルの貯まりやすさです。
年に何回も海外旅行に行く人は多くないでしょう。そんな方でもマイルを貯める方法は、提携クレジットカードに申し込む方法です。
航空会社の提携クレジットカードは、買い物金額に応じてマイルが貯まる仕組みになっています。しかも一般的なポイントに比べて還元率が高く、非常にお得な仕組みです。
ユナイテッド航空と提携しているクレジットカードは以下の通り。
- Mileage Plus セゾンカード
- Mileage Plus UCカード
- Mileage Plus JCBカード
- Mileage Plus MUFGカード
- Mileage Plus ダイナースクラブカード
獲得できるマイルの割合 (還元率) はカードによって異なります↓
航空会社 | 年会費 [税抜] |
還元率 | 100万円/年 利用時の 獲得マイル |
|
Mileage Plus セゾンカード (+マイルアップ) |
ユナイテッド | ¥1,500 (¥6,500) |
0.5% (1.5%) |
5,000マイル (15,000マイル) |
ANAカード ANAゴールドカード |
ANA | ¥2,000 ¥14,000 |
0.5% 1.0% |
5,000マイル 10,000マイル |
JALカード (+ショッピングプレミアム) JALゴールドカード |
JAL | ¥2,000 (¥5,000) ¥17,280 |
0.5% (1.0%) 1.0% |
5,000マイル (10,000マイル) 10,000マイル |
AMEXスカイトラベラー カード |
提携15社 | ¥10,000 | 1.0% | 10,000マイル |
Miles & More MUFGカード | ルフトハンザ | ¥5,000 | 1.0% | 10,000マイル |
僕のオススメは「Mileage Plus セゾンカード」でマイルアッププログラムを利用する方法です。
マイルアッププログラムに加入した場合の還元率は「1.5%」。
これは他の航空会社の提携カードと比較して非常に高い還元率です。年会費が1万円以上する他社のゴールドカードよりも優れています。
例えば年間100万円利用した場合、ショッピングだけで15,000マイルが貯まります。15,000マイルあれば、韓国や香港など北アジアへの片道航空券と交換できます。
普段の買い物をクレジットカードにするだけで2年に1回タダでアジアへ、または4年に1回タダでハワイかオーストラリアに行けるなんて最高じゃないですか!?
ちなみに、1マイルの価値は約1.5円と言われるので (交換する航空券によります) 、獲得マイルが10,000マイル多いと、15,000円分ほど得することになります。
クレジットカードのショッピングでマイルを貯めるなら、ユナイテッド航空のマイレージ・プラスが断然有利です!
スターアライアンス加盟会社で貯まる・使える
マイレージプラスの利点として、ユナイテッド航空が「スターアライアンス」のメンバーであることが挙げられます。
スターアライアンスは28社 (2019年6月現在) から成る世界最大の航空会社連合で、ユナイテッド航空をはじめ、ルフトハンザドイツ航空や、シンガポール航空、韓国のアシアナ航空、中国国際航空、タイ航空、トルコ航空などがスターアライアンスに加盟しています。
スターアライアンス加盟航空会社のフライトに乗った場合でもユナイテッド航空のマイルを貯めることができますし、貯まったマイルでスターアライアンス加盟航空会社のフライトを利用することもできます。
つまり、スターアライアンスに加盟しているということは、世界最大のフライトネットワークが利用できるということです!
日本のANAが加盟していることも重要なポイントです。これにより国際線だけでなく国内線のフライトでもマイルを貯めることができ、貯まったマイルを国内線のフライトに利用することもできます。
「それならANAのマイルを貯めればいいんじゃない?」と思うかもしれませんが、ANAは前項で説明したマイルの期限問題があるので、実質無期限となるマイレージプラスの方がマイルを貯めやすいんです。
さらに、スターアライアンスの加盟航空会社28社以外にも13社の航空会社と提携しており、それらの航空会社のフライトでもマイルが貯まります。
加えてマリオット・ホテルなど、航空会社以外の提携サービスでもマイルを貯めたり、使ったりすることができるので、使いやすさは抜群です!
少ないマイルで特典旅行が可能
マイルを航空券に交換する場合、同じ行き先でも航空会社によって必要なマイル数が異なります。
ユナイテッド航空の場合、どの路線も比較的、特典航空券との交換に必要マイル数が少ないです。特に北米路線は片道35,000マイルと他社を圧倒しています。
(スマホの場合は右にスクロールしてご覧ください)
東南アジア | オセアニア | 北米 | ヨーロッパ | |
マイレージプラス (ユナイテッド航空) |
20,000 | 30,000 | 35,000 | 45,000 |
ANAマイレージ クラブ※ |
30,000 〜35,000 |
37,000 〜50,000 |
40,000 〜55,000 |
45,000 〜60,000 |
Miles & More (ルフトハンザ航空) |
20,000 | 30,000 | 40,000 | 40,000 |
クリスフライヤー (シンガポール航空) |
25,000 | 45,000 | 54,000 | 50,000 |
※ANAは時期により必要マイル数が異なります。
スターアライアンス加盟の大手航空会社と比較すると、ユナイテッド航空のマイレージプラスとルフトハンザ航空のMiles & Moreが優れていることが分かります。
ヨーロッパ便はドイツの航空会社であるルフトハンザ航空の方が少ないマイルで特典航空券を入手できますが、北米はユナイテッド航空に分がありますね。
>>参考記事:ルフトハンザ航空『Miles & More』のメリット・デメリット
提携航空会社利用時の加算率が高い
提携航空会社利用時のマイル加算率 (積算率) も、マイレージプログラムを選ぶ上で重要な要素です。
ユナイテッド航空のマイレージプラスは、提携航空会社利用時の加算率が高いので、毎回異なる航空会社を利用する場合も、効率よくマイルを貯めることができます。
これは飛行距離に対するマイル加算率を他社と比較しながら見ていきましょう。縦軸がマイルプログラム、横軸が利用航空会社です。
<エコノミー普通運賃 (予約クラス:Y) と、エコノミー割引運賃 (予約クラス:K)の場合>
(スマホの場合は右へスクロールしてご覧ください)
ユナイテッド | ANA | ルフトハンザ | シンガポール | |
マイレージプラス (ユナイテッド航空) |
Y:100% K:50% |
Y:150% K:25% |
Y:150% K:25% |
Y:100% K:0% |
ANAマイレージ クラブ |
Y:100% K:30% |
Y:100% K:30% |
Y:100% K:30% |
Y:100% K:0% |
Miles & More (ルフトハンザ航空) |
Y:150% K:25% |
Y:150% K:25% |
Y:150% K:25% |
Y:150% K:0% |
クリスフライヤー (シンガポール航空) |
Y:100% K:25% |
Y:100% K:0% |
Y:100% K:0% |
Y:100% K:50% |
マイル加算率は予約クラスによって異なりますが、マイレージプラスのアドバンテージは大きいことが分かります。
エコノミー普通料金の場合、ルフトハンザ航空の「Miles & More」も加算率が高いですね。
マイレージプラスのデメリット
繁忙期は特典旅行が取りにくい
マイレージプラスを利用していて思うのが、繁忙期は特典旅行が取りにくい、ということ。路線にもよりますが、連休の時期は人気のヨーロッパ路線などはいいフライトがすぐになくなってしまいます。
マイルで予約できないフライトもあり、希望のフライトが確保できるかはタイミング次第になってしまいます。
ただ、これはどの航空会社のマイルプログラムにも言えることだと思うので、気にしても仕方ないと思っています。
ANAやルフトハンザ航空は、航空券の料金の一部をマイルで支払うことができるので、貯めたマイルを使いやすいというメリットがあります (ANAはスカイコインを利用)。
>>参考記事:ルフトハンザ航空『Miles & More』のメリット・デメリット
上級会員になるにはユナイテッド便の利用が必須
マイレージプラスには「プレミア資格」と呼ばれる4種類の上級会員資格があります。
・プレミアシルバー
・プレミアゴールド
・プレミアプラチナ
・プレミア1K
会員ランクに応じて無料アップグレードや、ボーナスマイル、優先チェックイン、ラウンジ利用などの特典が受けられます。
プレミア資格を取得するためには、飛行距離もしくはフライト回数の条件を満たす必要があります。
これは、ユナイテッド航空のフライトだけでなく、スターアライアンス加盟航空会社を含む提携航空会社のフライトも含まれるので、これらの条件は比較的達成しやすいです。
しかし、プレミア資格の取得のためにはもう一つ条件があります。それはユナイテッド航空のフライトを一定回数利用する必要があるということ。
これを満たさない限り、どれだけたくさん提携航空会社のフライトを利用してもプレミア資格は取得できません。
これは僕の昨年の実績ですが、フライト距離は「27,028PQM」で、プレミアシルバーの獲得条件「25,000PQM」を超えています。
しかし、ユナイテッド航空のフライトを1度も利用していないため、プレミア資格は取得できませんでした。
これもANAなど他の多くの航空会社のマイレージプログラムでも存在するルールなので、ユナイテッド航空だけの問題ではありません。
中にはデルタ航空の「スカイマイル」のように提携航空会社の飛行距離やフライト回数で上級会員資格を取得できる場合もあります。
>>参考記事:スカイチーム系マイレージならデルタ航空の『スカイマイル』がおすすめ
マイレージプラスのおすすめ度
★★★★★★★★★☆ 9/10
フライトでもショッピングでもマイルが貯めやすく、貯めたマイルは無期限。最高のマイレージプログラムと言って良いでしょう!
個人的には最近スカイチーム系のフライトが多いですが、これからもメインのマイレージプログラムとして使っていくでしょう。