今回はグランドサークルツアーから、『アッパー・アンテロープキャニオン』(Upper Antelope Canyon)をご紹介します。1泊2日のツアーもいよいよ終盤です。
アンテロープキャニオンは、流れる波のような模様の砂岩に囲まれた渓谷で、その美しい景色から、人気の観光地となっています。
アンテロープキャニオンには「アッパー・アンテロープキャニオン」と「ロウアー・アンテロープキャニオン」がありますが、今回は「アッパー」のご紹介です (「ロウアー」は次回)。
見学にはガイドツアー参加が必須!
アンテロープキャニオンは、前日に訪れたモニュメントバレーと同じく、ナバホ族の土地です。
その為、アンテロープキャニオンを見学するためにはナバホ族のガイドの方と一緒でないと行くことができません。
駐車場でバスを降りた後、こちらの専用車に乗り換えて、アッパー・アンテロープキャニオンに向かいます。
なお、アンテロープキャニオンにはバッグを持っていくことができません。狭い渓谷の中を歩くので、観光客がカバンを岩にぶつけて風景を壊すのを防ぐ為だそうです。
ポケットに入る物か、ウエストポーチ以外は置いていく必要があるので注意してください。
アンテロープキャニオンへの行き方はこちらの記事でご紹介しています↓
>>アンテロープキャニオンへの行き方、おすすめの時期や時間帯
車は列になって赤い砂地を走ります。前方の車が巻き上げた細かい砂が風で飛んでくるので、気になる方はサングラスやマスクの着用を。
この時点では平地が広がるだけで、本当に近くにアンテロープキャニオンがあるのか?と思うほどでした。
10分ほど走ると渓谷の入口に到着します。正面に見える岩の裂け目がアッパー・アンテロープキャニオンの入口。なんだか冒険心をくすぐられます。
渓谷の入口の前です。高さ30mほどの岩には、何本もの左右の線が確認できます。上から下に付いた影のような模様は、雨の跡だそうです。
渓谷の中へ入るとさらに美しい模様の岩に囲まれた空間でした。アッパー・アンテロープキャニオン内部の岩はなんとも言えない綺麗な色をしていて、幻想的な雰囲気です。
ついついたくさん写真を撮ってしまうので、バッテリーとメモリーカードの残量には注意が必要です。
天井から漏れる光に照らされた美しい空間
こちらでは頭上の岩の裂け目から漏れる光が、岩の形や模様をとても綺麗に浮かび上がらせていました。右上にある岩はライオンの顔のように見えませんか?
こちらは左右にある岩が木々のようで、上から射す木漏れ日のような光と相まって、なんだか森を歩いているような気分です。
場所によっては、頭上からの光が美しい筋を作っています。条件が揃うと「ビーム」と呼ばれる一直線の光の筋が見られることもあります。
ビームがよく見られるのは春から夏の晴れた日の正午前後 (ただし、夏場はとても暑く、雨も多い)。
この時は、季節 (5月) と時間 (11時半) はバッチリでしたが、少し雲っていた為、「ビーム」を見ることはできませんでした。しかし、それでも十分素晴らしい光景です。
ここでは、上から落ちてきたと思われる木と、岩から流れ落ちる砂に、スポットライトのように陽が当たっていました。
何百年にもわたって浸食された渓谷
アンテロープキャニオンは、砂岩が何百年にもわたって侵食されて出来た土地です (砂岩とは砂が固まってできた岩のこと)。
アンテロープキャニオンに流れ込んだ雨によって砂岩が削られ、このような美しい模様を作り出したんです。
見上げると、岩の頂上部近くに木が引っ掛かっていました。これは、この高さまで雨水が流れ込んだ為だそうです。普段は乾燥した土地ですが、雨が降ると洪水になることもあるのだとか。
その為、雨が降っているとアンテロープキャニオンには入れません。雨季にあたる7月〜9月は雨が多いので、避けた方が良いかもしれません。
雨によって削られた岩は角が取れ、なめらかな曲線になります。その形と繊細な模様、そして砂岩の色が、アンテロープキャニオンの美しい景観を作り出しています。
アッパー・アンテロープキャニオンの中は、比較的細い道が続きます。場所によってはかなり暗いところもあるので、柔らかい砂の地面に足を取られて転ばないように、岩伝いにゆっくり進みます。
ナバホ族が教えてくれる撮影ポイント
ナバホ族のガイドさんは、所々で立ち止まって、綺麗な場所や変わった形の岩などを紹介してくれます。こちらは「ハート」の形をしたポイント。
こちらは「鳥の目」。それぞれのガイドさんが、自分のオススメの場所を紹介するそうなので、何度訪れても毎回違う発見があるかもしれません。
どこを見ても本当に美しい模様です。アンテロープキャニオンでは、見たままの美しい眺めを写真に写すのには少しコツがいります。
後日、アンテロープキャニオンで上手に写真を撮るコツも記事にしたいと思います。
>>参考記事:アンテロープキャニオンで綺麗な写真を撮る3つのコツ
入口とは反対側の裂け目から出てきました。それほど長い距離ではありませんでしたが、説明を聞いたり、写真を撮ったりしながら歩くので片道1時間弱かかりました。
帰りは再び入口に戻ります (乗ってきた車がありますからね)。帰りは割りと早足で戻りると約10分ほどでした。
アッパー・アンテロープキャニオンは、グランドサークル観光の拠点となるペイジの街から10kmほどの場所にあります。ラスベガスからだと車で約4時間半です。
アンテロープキャニオンへの行き方はこちらの記事を参考にしてください↓
アンテロープキャニオンを訪れるオプショナルツアーは「VELTRA」のホームページで申し込みできます!
次回はもうひとつのアンテロープキャニオン、『ロウアー・アンテロープキャニオン』を紹介します!