前回ご紹介したシャンティイ城から、再びパリへ戻ってきました。引き続き、イギリス留学時代の友人であるパリジェンヌのクロエおすすめのスポットを訪れます。
今回ご紹介するのは、『サント・シャペル』(Sainte Chapelle)という教会。一番の魅力はパリで最も古いと言われるステンドグラス。
それはパリだけでなく、これまで見た中で最も美しいステンドグラスでした。
サント・シャペル1階の礼拝堂
入口で荷物検査を受け、敷地の中へ。裁判所の奥に見えているのが、サント・シャペル。 13世紀に作られたゴシック様式の教会です。
フランス王ルイ9世が、収集した聖遺物 (イエス・キリストや聖母マリアの遺品とされるもの) を納める為に建築を命じました。
当時サント・シャペルを設計した人物は不明ですが、フランス革命時に一部が破壊されたサント・シャペルを19世紀に修復したのは、建築家のル・デュクでした。
サント・シャペルに入ると、1階の礼拝堂があります。高さ7mほどのアーチ型の天井には星のような模様が描かれています。
柱や壁の装飾も綺麗でした。左手にはギフトショップもあります。
礼拝堂の奥にあるのはサント・シャペルを建設させたフランス王ルイ9世の像です。
ルイ9世の像が立つ場所の後ろにはステンドグラスが付いた窓があります。青を基調とした美しい図柄です。
確かに綺麗なステンドグラスですが、割と小さくて思っていたのとはだいぶ違う…。しかし、サント・シャペルのメインのフロアは、ひとつ上の2階部分にあります。
入口の左右にある階段を登って2階の礼拝堂に上がると、そこには噂通りの素晴らしい空間が待っていました!
階段を上って2階の礼拝堂へ
2階の礼拝堂へ上がると、そこは息を飲む美しさです!
礼拝堂は1階よりもはるかに大きく、荘厳な雰囲気です。その面積は600平方メートルほど。
そして、壁一面にある15枚の窓を、それぞれ高さ約15mもあるステンドグラスが彩っています。これこそパリで最も美しいと言われるサント・シャペルのステンドグラスです。
パリどころか、僕がこれまでに見たどの教会のステンドグラスよりも感動しました。
シャンデリアのぼんやりとした明かりだけが照らす薄暗い空間に、ステンドグラスの色が浮かび上がり、とても幻想的です。
360°全ての方向にステンドグラスがあるので、訪れる時間帯によっても見え方が異なります。
15枚の窓を彩るステンドグラスには、新約聖書・旧約聖書に登場する1000以上の場面が描かれています。
非常に細かい図柄の為、15mもあるステンドグラスの上の方は肉眼で見るのは困難なので、双眼鏡が色ほどです。
後側の壁の上には大きな「バラの窓」があります。ステンドグラスがバラの花びらのような形に配置された窓は、とても大くて見事な作りです。
その色鮮やかな繊細な造りのステンドグラスは、まるで万華鏡のような美しさでした。
ステンドグラス以外の見どころ
礼拝堂の前方にある祭壇には、ルイ9世が集めた22の聖遺物が保管された「大聖遺物箱」が置かれています。
サント・シャペルの礼拝堂では、ついついステンドグラスばかりに目が行きがちですが、足元の床のタイルにも注目してみましょう。
ステンドグラスと同じく青や赤、緑といった様々な色で美しい図柄が描かれています。
また、壁や柱の装飾も美しく、「12人の聖人像」もサント・シャペルの見どころのひとつです。
サント・シャペルへの行き方
サント・シャペルは、ノートルダム大聖堂などのあるシテ島にあります。シテ島はセーヌ川に浮かぶ島で、パリの中でも最も古い歴史を持つ地区のひとつです。
サント・シャペルへ行くには、地下鉄4番線のシテ駅 (Cite) で降ります。
シテ駅を出たら、リュテス通り (Rue de Lutece) を裁判所のある東側へ向かって歩きます。突き当たりにあるパレ通り (Boulevard du Palais) へ出ると、正面にサントシャペルが見えます。
ただし、入口が少し分かりにくいので注意が必要。正面にある裁判所の正門からは入れず、パレ通りを左へ曲がった先にサント・シャペルの入口があります。
あまり目立たない場所ですが、頭上に小さな看板が出ています。
サントシャペルの開館時間・入場料
■サント・シャペル(Sante Chapelle) | ||
営業時間 | 4月〜9月 | 9:00〜17:00 |
10月〜3月 | 9:00〜19:00 | |
休館日 | 1/1、5/1、12/25 | |
入場料 | 10ユーロ | |
HP (英語) | http://www.sainte-chapelle.fr/en/ |
※2019年1月現在。最新の情報はホームページをご確認ください。
サント・シャペルへの優先入場チケットはこちらから購入できます↓
次回はパリ郊外にある『ヴェルサイユ宮殿』を訪れます!