今回からはパリを離れ、フランス西部にある世界遺産「モン・サン=ミッシェル」を目指します。
モン・サン=ミッシェルへの途中で立ち寄ったのが、今回ご紹介する「フランスで最も美しい村」にも認定されている『ブブロン村』。
まるでおとぎ話に出てきそうなメルヘンチックな村は必見です!
ブブロン村ってどんな村?
『ブブロン村』(Beuvron en Auge) はフランス北西部、ノルマンディー地方にある小さな田舎の村です。
人口はわずか200人ちょっと。歩いて30分もすれば村を一周できてしまう場所です。
しかし、おとぎ話のようなメルヘンチックな街並みが人気を呼び、パリからモン・サン=ミッシェルやノルマンディー地方を訪れる人が立ち寄る観光地の定番になっています。
街には15世紀〜17世紀に建てられたノルマンディー様式の建物が多く残っています。
小さな村の中にはセンスの良い雑貨屋さんやお土産屋さん、カフェ、レストランなどがあり、どこを見ても可愛い街並みです。
地元の人はカフェで隣人とお話をしたり、みなさんのんびりと生活されているような雰囲気を感じましたね。
僕が訪れた時はオフシーズンということもあり、観光客もほとんどおらず、貸し切り状態でした。
村の中にはたくさんの花が植えられており、美しい街並みを彩っていました。
僕がブブロン村を訪れたのは冬でしたが、こうして道沿いの花壇や家の窓辺に置かれた鉢には綺麗な花が咲いていました。春や夏の晴れた日ならもっと美しいでしょうね。
フランスで最も美しい村
フランスで最も美しいなんて誰が決めるの?と思うかもしれませんが、フランスには「フランスで最も美しい村」という協会が存在し、そこが認定を行っているんです。
この協会は、美しいフランスの田舎の風景を残すと共に、観光を促進する目的で1982年に設立されました。
フランスで最も美しい村に認定されるには厳しい審査があります。
主な条件は「人口が2,000人未満であること」「最低2つの遺産・遺跡があり、それらを保護する政策が取られていること」「コミューン(自治体)議会で承認が得られること」の3つです。
「フランスで最も美しい村」に認定されているのは、実はブブロン村だけではありません。2019年現在で158のコミューン(自治体)が協会に認定されています。
つまり、ブブロン村は「フランスで最も美しい村のひとつ」ということになります。確かにどの村が一番美しいかなんて誰にも決められないですよね。
実は、日本にも「日本で最も美しい村連合」というものがあります。「フランスで最も美しい村」にならって2005年に設立された団体で、約60の市町村が加盟しています。
ブブロン村の名物「シードル」
ブブロン村の一番の名物は「シードル」というリンゴを発酵させて造られるお酒です。
シードルはフランスではとってもポピュラーのお酒で、特にブブロン村のあるノルマンディー地方のものは有名です。
甘くてフルーティーな香りは女性の方にもオススメしたい味です。
シードルを蒸留するとリンゴのブランデーになりますが、中でもノルマンディー地方で造られるものだけが「カルヴァドス」と名付けることが許されています。
ノルマンディー地方にはブブロン村を含む「シードル街道」(La Route de Cidre)というものがあり、この街道に沿って蒸留所などを回るのもお酒好きの観光客には人気です。
もちろんブブロン村にはシードルやカルヴァドスを売っているお店があるので、ブブロン村を訪れた際にはぜひ記念に購入してみてはいかがでしょうか。
お酒好きの方へのお土産としても喜ばれること間違いなしです!
ブブロン村はパリから車で約2時間の場所にあります。モン・サン=ミシェルとパリの中間くらいにあるので、途中で立ち寄るにはちょうど良い場所だと思います。
ブブロン村へも立ち寄るモン・サン=ミッシェルへのツアーは「VELTRA」のホームページから申し込むことができます。
次回はいよいよ「モン・サン=ミッシェル」に到着します!